浦レポ by 浦和フットボール通信

現実的な戦いで勝利を得る 良い通過点となった試合【轡田哲朗レッズレビュー/J第34節札幌戦】

(Report by 轡田哲朗)

3位を逃したのは残念だったが、優勝争いもACL争いも久々だった

浦和レッズは12月3日のリーグ最終節、北海道コンサドーレ札幌戦に2-0で勝利した。3位の可能性を残したゲームだったが、サンフレッチェ広島が勝利したことで4位のまま終了した。まともなリーグ戦で残り3試合まで優勝の可能性を残したシーズンは10年近くなかったので、その点ではそんなに悪いシーズンではなかった。AFCチャンピオンズリーグセカンド(ACL2)の出場権を得られなかったのは残念だが、ここ数回のACL出場権は天皇杯頼りで何とかしてきたので、リーグ戦でこの出場権を争ったのも久しぶり。岩尾憲とも少し話したのだけど、争ったからこそ届かなかったダメージがあって、それは争わないと経験のできないこと。記憶が鮮明なここ何試合かを見たくなるのは理解できるが、こうしたものは勝利していない19試合のどれもこれもに理由がある。34試合のリーグ戦で3位の広島がちょうど半数の17勝で浦和は15勝。敗戦数が2番目に少なく、12試合もあった引き分けで得られる勝ち点があるにしても、勝率が5割に満たなかったのもまた事実だった。

とはいえ、これはあくまでもリーグ戦の最終戦であって、シーズンの最終戦ではない。伊藤敦樹が、マチェイ・スコルジャ監督からのリクエストとして「クラブ・ワールドカップ(W杯)に向けて、今日(札幌戦)とハノイ(ACL)で、できるなら両方出てほしいと言われています」というものがあったことを明かしたように、まだ残っている今シーズンの公式戦に向けてつないでいく側面もあるゲームだった。その意味では、公式戦2連勝で国内での戦いを終えられたことは前向きに捉えるものだろう。

スタメンは前述の通りに伊藤が戻ってきて、2試合連続スタメンだった中島翔哉とエカニット・パンヤが入れ替えだった。荻原拓也が出場停止だったので関根貴大が右サイドバックに入った。明本考浩はACLが出場停止になるので、ここでフル出場を基本に考えるのは予定通りだっただろう。伊藤と安居海渡をハーフタイムで入れ替えたのもまた、ある程度は想定内だったとみられる。

何でもないロングボールのようで、札幌を相手に必要なプレー

試合は明本が「札幌さんはオールコートマンツーマンですし、難しい戦いだった」と話したように、あまり配置をどうのこうのというゲームにならない札幌戦の通常運転だった。マチェイさんもそれは分かったうえで「美しいゲーム、美しいパフォーマンスではなかったと思う。ただ、本日は美しいプレーよりチームをコンパクトに保った効果的なプレーが必要だった」と話したように、シンプルに相手の背後にボールを置くような攻撃が多くなった。

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