浦レポ by 浦和フットボール通信

典型的な「分けパターン」を打破した勝利 相手のエラーも見逃さず【轡田哲朗レッズレビュー/J30節柏戦】

(Report by 轡田哲朗)

関根を中央、小泉をサイドに配置したスタメン

浦和レッズは10月20日に柏レイソルとリーグ戦の30試合目で対戦し、2-0で勝利した。前半を無得点で折り返して、後半が残り時間とも戦う展開になることも予感されたものの、比較的早い時間帯にゴールを奪うことで逆に時計の針を味方につけることができた。リードをした後にはスローダウンしながらチャンスを増やすことよりもピンチを招きづらくするような試合にすることで結果を持ち帰った。ここまでの戦いを見れば、この柏戦は難易度の高いものになると予想されただけに、良い勝ち点3を得ることができた。上位との差は縮まらなかったが、結局のところ浦和にできるのはこのようにして勝利を続けることだけだ。

ホセ・カンテがこのゲームまで出場停止だった浦和は興梠慎三を最前線に配置。ルヴァン杯ではレギュレーションもあり早川隼平が務めたトップ下は、関根貴大が入った。実際のところは数分間で負傷交代になってしまうという不運に見舞われてしまったが、小泉佳穂をサイドに配置して関根が中央だった。そして、そのルヴァン杯で実戦復帰していた大久保智明は右サイドでスタメン復帰。起用についてマチェイ・スコルジャ監督から言及があった中島翔哉はベンチにも入らず、ブライアン・リンセンは戻ってきた。ただ、交代策を見るとまだプレータイムに制限があるのかもしれない。

一方の柏はU-22日本代表の活動から帰国直後だった細谷がベンチスタートで、マテウス・サヴィオが出場停止。浦和から期限付き移籍でプレーしている犬飼智也は契約条項により出場不可ということで、彼らも少し選択肢の狭まった試合だったと言えた。コメントも掲載されているが、途中出場で武藤雄樹の元気な姿を見られたのはうれしいことの1つだった。

悪い目が出た配置と、プレー特性の部分も

前半は岩尾憲と伊藤敦樹が縦関係になることが多くなった。ルヴァン杯の横浜F・マリノス戦では柴戸海や安居海渡が岩尾と並ぶことが多く、あるいはトップ下から早川や関根がボールを引き出しに降りることもあったが、この試合だとセンターバック2枚と岩尾の3枚、伊藤がアンカーのような感じになった。これがハマらなかった部分は少しみられて、伊藤のプレー特性はボールを受けた時に逆サイドへ展開するよりも、どちらかというと背中で相手を押さえこんでボールサイドで前進すること、例えばアレクサンダー・ショルツからボールを受けたなら左半身を相手の前に割り込ませてグイッと進むことなので、見た目の前進距離よりも片方のサイドに詰まる感が強まったところはあった。

一方で左サイドではマリウス・ホイブラーテンが基本的に自分の左側にボールを回す時には「どっこいしょ」と体を向けないとパスを出せないタイプなので、小泉が左サイドで「相手のサイドハーフの斜め後ろを取ろうとしていた」という部分と、相手の右サイドハーフ戸嶋が出したクオリティーとの兼ね合いで厳しいところも出た。高嶺にミドルシュートを打たれた場面のキッカケはマリウスが小泉へのパスを少し内側に引っ掛けたところからだったが、潜在的にこうなりそうな場面は少なからずあった。

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