浦レポ by 浦和フットボール通信

「This is…」 伝統的な強さとACLっぽさ 良さを出し合ったゲーム【轡田哲朗レッズレビュー/ルヴァン杯準決勝第2戦 横浜FM戦】

(Report by 轡田哲朗)

間に合った早川とサイドバックに関根を使う決断

浦和レッズは10月15日のルヴァン杯準決勝第2戦で横浜F・マリノスに2-0の勝利。初戦の0-1から突破条件の「2点差以上の勝利」を満たすことができて、2戦合計2-1として決勝への切符を手に入れた。アレクサンダー・ショルツのPKによる2点だったが、それまでに具体的なゴールチャンスを作る攻撃を繰り返した結果、相手にファウルをさせたもの。ゴール前に全く切り込めないのに、コーナーキックから背の高い選手のヘディングだけで点を取ったみたいなのとは全く違うので気にする必要はないだろう。11月4日に対戦する相手はアビスパ福岡に決まったが、クラブ創設から初タイトルになった前名称のヤマザキナビスコ杯の優勝が2003年だから、20年前と同じ国立競技場でそのカップをつかみ取りにいくことになる。16年の優勝は当時、国立が改修中で埼玉スタジアム開催だった。

焦点となったのが、大会レギュレーションである「年末時点で21歳以下の日本人選手を必ず1人以上スタメンに含めなければならない」の条件を満たす早川隼平が起用できるかどうかと、酒井宏樹が出場停止になったうえに負傷者と代表活動で人が足りないサイドバックをどうするか。結果的に早川はトップ下でスタメン出場して70分くらいまでプレーできたし、マチェイ・スコルジャ監督は「素晴らしいメディカルスタッフが奇跡を起こしてくれた」と話した。サイドバックに関しては「昨日の夕方も今朝も、長い時間コーチングスタッフと話した。最終的な決断は昨日の練習後だった」と、悩ましい決断だったことをうかがわせたが、選択は関根貴大だった。彼は長年3バックシステムのワイドをやっているので、例えば守備面だと地上戦には良い経験を持っているし、そのような強さを見せて期待に応えた部分は多々あった。

マリノスは初戦からだとヤン・マテウスから水沼宏太、渡辺皓太から喜田拓也へのチェンジ。水沼に関しては、対面する荻原拓也も話していたように、立ち位置の丁寧さのようなところだとマテウスを上回るし、リードから始まるうえに延長戦の可能性があるゲームと考えればベンチに切り札を残したい気持ちも理解できた。渡辺は初戦で負傷交代しているのでダメージだろうも考慮しただろうから、割と自然なメンバーだったとみられる。

内側にポジションを取れる関根の良さ

関根のサイドバックで分かりやすくいい部分が出ていたのが、インサイドで自然と相手の間に場所を取れること。早川のゴールがビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の確認で取り消された場面が典型的で、ショルツが持った時に髙橋利樹がサイドに開いて、安居海渡に山根が引っ張られたときにスッと内側でその背後を取った。ここでボールを引き出すプレーが少なからずあったのが攻撃面の良さで、ショルツも「普通のサイドバックを置くと生まれてこない部分」という言い方もしていたけど、受けた後のターンのスムーズさも含め次の局面に展開を変えるプレーだった。

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