浦レポ by 浦和フットボール通信

優勝争いから大きく後退する痛恨の引き分け、垣間見えた苦しすぎるもの【轡田哲朗レッズレビュー/J第29節 横浜FC戦】

(Report by 轡田哲朗)

当初のプランは後半勝負だったかと感じさせたメンバー

浦和レッズは9月29日にリーグ戦の29試合目で横浜FCに1-1で引き分けた。今節はいくつかの上位対決があった。その中でもヴィッセル神戸と横浜F・マリノスの首位と2位の対決は浦和にも影響を与えるものだったが、その結果は神戸の勝利。これで神戸と浦和の勝ち点差は8に開いて残り5試合になった。神戸との直接対決はあるが、それに勝つのを前提にしても得失点差の差が大きいので、神戸が浦和戦を除く4試合で2勝1分の勝ち点7を取れば順位の逆転はできないだろう。だから感情的な部分は置いて、勝ち点を会計的に見ると優勝戦線からはかなり遠ざかったと言える。試合の中で頑張ったとか必死で戦ったなどの要素は別に、結果を見るとそれくらい痛かった。

このゲームは24日のガンバ大阪戦で退場処分を受けたホセ・カンテが出場停止。最前線にはブライアン・リンセンが入った。最終ラインからボランチまでは割と「いつメン」の感じが続いていて、それは安心感があるようでいて中3日や中4日の試合が続いている中では不安要素にもなり得る複雑なもの。負傷欠場は明本孝浩、大久保智明、中島翔哉、アレックス・シャルクで、なかなか厳しい台所事情と言えた。特にサイドハーフは夏に獲得した安部裕葵、エカニット・パンヤが起用に至らず、本職と言える選手でゲームに絡めたのは関根貴大だけだった。また、センターバックでは知念哲矢、サイドバックは宮本優太と馬渡和彰、ボランチだと平野佑一と堀内陽太が全くと言っていいほどゲームに絡めていない。公開練習がしばらくなかったので離脱の状況などは分からないところもあるが、先に試合後会見のマチェイさんの言葉を持ってくると「1試合、1試合が非常に重要な時期にいる。シーズンの途中まではより多くの選手にチャンスを与えながら戦ってきた。今は出場時間がより長い選手の方が相互理解ができていると思って起用している」ということなので、ここから何か状況が大きく変わるのは難しいのかもしれない。

小泉佳穂と安居海渡の2人を左右に配置して、トップ下は早川隼平ということで、この2列目の並びを見ても前半は少し我慢して後半の然るべきタイミングで勝負というプランだったのではないだろうか。マチェイ・スコルジャ監督の立場に身を置いてみれば、関根と髙橋利樹、興梠慎三と3人の交代カードをどこで切っていくかというメンバー構成には見えた。実際にピッチ上で起こったことがどうであったにせよ。

質が出せなかった前進と、そもそもつなごうとしたのが正しかったか

立ち上がりから浦和は横浜FCのハイプレスを受けることになった。戦前の予想には横浜FCがもう少し慎重な入りをするというものもあったが、相手の出方は始まってみないと分からないところもある。システムとやり方という点で言うと、名古屋グランパスが噛み合わせてきたときと似たようなニュアンスがある構図だった。1トップのマルセロ・ヒアンが岩尾憲を見て、2シャドーがセンターバックに押し出すのが基本。5-2-3型で押し出してくることで、基本的にマークはハッキリする。

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