浦レポ by 浦和フットボール通信

勝利が求められた試合で敗戦 監督、選手が悔やんだ部分とは【WEリーグカップ広島戦】

(Report by 河合貴子)

好調の広島に競り負ける

WEリーグカップ連覇に向けて絶対に落とせない試合であった。どんなに内容が良くても、どんなにポゼッションができても、相手の2倍もシュートを放ってもしっかりと決めるべきところで決めきれないと、たった2つのセットプレーで敗戦を喫することになる。

2023‐24シーズン開幕を告げるWEリーグ・カップ初戦となったジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦をホーム浦和駒場スタジアムで2‐2の引き分けた浦和は、アウェイでノジマステラ神奈川相模原に4‐0、マイナビ仙台レディースに3‐0と快勝し、連覇に向けて勢いよくホームでサンフレッチェ広島レジーナ戦を迎えた。

広島は開幕から3連勝、浦和は2勝1分けとお互い無敗で迎えた4試合目であった。決勝進出を決めるには、好調な広島に勝ってグループステージ首位に立ち最終戦のセレッソ大阪ヤンマーレディース戦に臨みたかった。だが、勝ったのはセットプレーのチャンスを生かした広島であった。

試合開始直後に決定機を作りだしたのは広島であった。市瀬選手からのロングフィードに抜けだした中嶋選手が福田史織選手と1対1になったが、福田選手が冷静にセーブ。そのこぼれ球を高橋選手がシュートを放つも枠を捉えることができなかった。広島が前半に放ったシュートは、試合立ち上がりのこのシュート2本だけであった。

その後は浦和ペースでゲームが進んでいき、広島のハイプレスを掛ける守備と4-4のブロック退く守備のメリハリも良い中でも攻守において広島を圧倒していった。前半に浦和が放ったシュートは6本だ。前線が流動的に動きながら、広島に揺さぶりを掛けていった。だが、水谷有希選手のシュートも猶本光選手、菅澤優衣香選手、塩越柚歩選手のシュートも決めきれない。

水谷選手は「間違いなく良いリズムだった。ゴール前まで行って自分たちのアイディアで打開するかがまだ1歩たりなかった。ボールの運びが、各駅停車だった。大きな展開がないと相手もキュウってなる(ゴール前を人数掛けて閉められる)」と悔しそうに前半を振り返った。

前半をスコアレスで折り返すと、浦和は塩越選手に替えて島田芽衣選手を投入し攻撃のリズムを変え、広島は疲れが見え始めた近賀選手に替えて藤生選手を投入した。試合が動いたのは、後半の立ち上がりのことであった。

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