結果を見れば悪くない勝ち点1 少し気になる共通点【轡田哲朗レッズレビュー/J第7節名古屋戦】
(Report by 轡田哲朗)
外国人アタッカー1人の構成はACL決勝でもあり得る
浦和レッズは4月9日のJ1第7節で名古屋グランパスとアウェーで対戦して0-0で引き分けた。前節が終了した時点で名古屋が2位、浦和が3位という上位対決で迎えたアウェー戦を勝ち点1で終えたという点において、悪い結果という評価は必要ないだろう。勝ちも引き分けも負けもあるような試合展開と内容だったが、双方の決定機の数なんかを見ると差はないので、難しいゲームであったのは間違いないにしても妥当性を欠くような結果でもなかったように思える。
スタメンは3月31日の柏レイソル戦と同じ11人で、ベンチメンバーには多少の入れ替えがあった。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝についてマチェイ・スコルジャ監督は何度も言及しているので、その舞台では外国人枠が3人というのも多少の念頭にはあるかもしれない。スタメンに入ったアレクサンダー・ショルツとマリウス・ホイブラーテンは間違いなく当確の2人なので、もう1枚を攻撃的な選手からチョイスすることになるだろう。つまり、ベンチ入り含むメンバーのうち攻撃的なポジションの外国人がホセ・カンテだけだった名古屋戦のメンバー構成は、ACL決勝でも当てはまる可能性が高い。それが彼なのか、ブライアン・リンセンなのか、ダヴィド・モーベルグやアレックス・シャルクなのかどうかは別の話として。その意味では、サイドアタッカーの計算できる交代カードが日本人選手で埋まるのかどうかは意外と大きな要素になるので松崎快にチャンスを与えるというか、ここで1つ何かをつかんでほしいという気持ちも大いに理解できるものではあるのだが。
一方の名古屋は戦前から予想されたようなメンバー構成とシステムで、最前線の3人はやっぱり個々に優れた能力の持ち主たちだった。ただ、キャスパー・ユンカーに関してコメントは別にして、浦和の選手たちは彼の良い部分もそうでない部分も少なからず理解しているので、浦和の一列目の突破は意外と中央からということになった。
狙い通りだった部分と、ベースになるところが決まっていない2試合
浦和は岩尾憲が最終ラインを出入りするような4-3-3変化からの上下動に近いニュアンスで組み立てる場面が多く、そこにはGK西川周作を積極的に参加させる形になった。西川と話したのはユンカーのちょっとしたルーズさを利用して前進するのが、ある程度プラン通りだったということだった。
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