浦レポ by 浦和フットボール通信

納得感のあるチーム構築の優先順位 オートマチズムをどこまで持っていくか【轡田哲朗 沖縄キャンプレポ最終日/TM鳥栖戦】

(Report by 轡田哲朗)

互いにこの試合へのテーマは違うが、少なからず安心したのは事実

浦和レッズは沖縄県トレーニングキャンプの最終日になった1月29日に、サガン鳥栖とのトレーニングマッチを実施。45分×3本の形式になり、2-1、1-0、0-3のトータル3-4だった。クラブとの申し合わせで11人の布陣図を公開するようなことはできないし、鳥栖も基本的にはそれを良しとしていないのはご承知おきいただきたい。この3本の中でどこかにラインを引くとすると、浦和は2本目と3本目の間、鳥栖は2本目の半分くらいの時間帯に太い線があるかなという感じで、その言葉の意味は察してもらうのがいいと思う。

これが沖縄キャンプでは4回目の実戦機会で、J1との対戦は初となった。もっとも、この時期のゲームはリーグ戦のように、概ね似たような状態で迎えるわけでないこともあるし、どちらかのチームがハッキリとテストのニュアンスを強めることもある。そういう意味での割引、あるいは額面通りに受け取れない部分を考慮に入れたとしても、2本目までに3-1のスコアにしていたことには少なからずの安心感もあった。

岩尾の言葉と1本目の2得点に見るマチェイ監督就任での変化

マチェイさんのチーム作りは、前日の総括的な囲み取材を受けてのレポートにも記したように、リカルド・ロドリゲス監督との2年間を少なからず生かしたものになっている。私が現場取材で知る限りだと、浦和ではこういうソフトランディングになったのはオズワルド・オリヴェイラ監督が退任した後の大槻毅監督の時期、2019年の6月くらいからがそういう引継ぎになったかなと思うけれども、シーズン途中の交代はそうせざるを得ない現実的な側面もある。シーズンの切れ目をまたぎ、このような形でチームに残るベースを活用するのはもしかしたら初めてかもしれない。シーズンが始まってみての結果も出ないうちから言うのも難しいが、フットボール本部体制になっての意義を感じる部分はある。

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