浦レポ by 浦和フットボール通信

意識づけが現れるトレーニングの設定 新鮮味と意図の面白さ【轡田哲朗 沖縄キャンプレポ13日目】

(Report by 轡田哲朗)

オフ明けでリフレッシュできた感が見えた

浦和レッズは沖縄県でトレーニングキャンプを実施中の1月23日は2部練習を実施した。前日がこのキャンプで初の「完オフ」だったので、選手たちには多少のフレッシュさも戻った感があり、少し笑顔も多かったように思える。そして、この日は「チーム・マチェイ」のコーチ陣に任せていることが多かったマチェイ・スコルジャ監督自身がピッチ上で直接トレーニングの説明を行い、選手たちに声をかける場面が目立った。

午前中はオフ明けも考慮された感じで、少しゆっくり目のペースからフィジカル的な部分に働きかけるようなものをしていた。写真レポートでも少し触れたけれども、私が写真を撮影している場所から近いエリアにいた選手の中だと、柴戸海の体幹の強さは目を引く。特に体の安定性が問われるメニューでブレることなく「ピタっ」と制止しているのは本当に凄い。この手のメニューは簡単そうに見えて、やってみるとメチャクチャきついものがほとんど。彼のそのような長所がどこかで生きる場面が来ることを楽しみにしたい。また、GK陣は別行動でピッチに姿を現さずにジョアン・ミレッGKコーチの指導を受けていたようだ。

「パス10本で1点」の意図がどこにあるか

マチェイさんのトレーニングは少し変わった設定のものが多く、ミニゴールの登場頻度も高い。午前中だと、フリーマンを両サイドとピッチ内に置いた上で攻撃方向もついたミニゲームをしていた。設定としては、「パスが10本つながったら1点」の他に、「フリーマンから逆サイドのフリーマンまでつながった上でゴールまでいけたら2点」というもの。もちろん「守備側はカットしたらすぐにゴールを狙っていい」というルールが付く。ここで意識づけられたのは、3つのゾーンに分けられた最も低い位置に入り込める守備者は1人だけということ。つまり、ベタ引きしてゴールを守ることはできないし、それをすれば当然パス10本での1点を量産されてしまう。

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