組織を構成するのは個人 正確性と局面と違う選択肢【轡田哲朗レッズレビュー/J第31節 広島戦】
(Report by 轡田哲朗)
「4位」というワードを信じさせる試合ではなかった
浦和レッズは1日にリーグ戦の30試合目、サンフレッチェ広島戦に1-4で大敗した。ルヴァン杯を敗退して、リーグ戦も今季も残り5試合となったタイミングで「4位」というワードも試合前にリカルド・ロドリゲス監督から出てきたが、上位の広島を相手に見せた試合はその言葉を信じさせるものにはならなかっただろう。
この日は、味の素フィールド西が丘で行われて浦和レッズレディースが優勝したWEリーグカップの決勝を現場取材していたので、私は広島に行っていない。そのため、このレビューは映像を用いてやっているので、画面に入ってこなかった情報はキャッチできていないし、現場の空気感のようなものは感じ取ることができずにやっている。それは先に断っておきたい。
浦和は代表活動から戻った酒井宏樹と大畑歩夢がスタメンで、酒井は想像以上に厳しい臨戦過程だったことを言葉にしていたが、予想という意味では自然な起用だっただろう。最近はあまりやっていなかった小泉佳穂と江坂任を前線に並べる形にしたが、小泉がマイボール時にインサイドハーフの位置に降りるのは夏以降の流れとして定番なので、実質的には最前線に江坂を配置したという言い方が良いのかもしれない。
判断の是非は別にして、そもそも技術的な問題がある失点
今季、広島の売りはハイプレスであって、それに対して浦和のビルドアップが太刀打ちできたのかという視点がこのゲームだと自然になる。結論から言うと良いものを出せなかったからこのような結果になったのだけど、1失点目と3失点目のところは分かりやすく今の浦和に足りないものを示しているように思える。まず、1失点目のところで言うと、自陣ゴール近くで西川周作と岩尾憲のところでパス交換したものを相手に持っていかれてゴールを奪われた。
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