浦レポ by 浦和フットボール通信

6選手を欠くチームのピンチも柏に快勝 完成度が一段階アップしたことを実証した試合【河合貴子 試合のポイント/J第29節柏戦】

(Report by 河合貴子)

コロナ陽性者も出て6人を欠く

輝く中秋の名月が、浦和の勝利を讃えているようであった。コロナ禍の影響を受けて6選手が欠場しても、チーム全体のスキルを落とさずに浦和の選手たちは名月と共に輝きを放っていた。

上位進出をもくろむ浦和は、暫定5位の柏をホーム埼玉スタジアムに迎え撃った。ネルシーニョ監督が「我々がレアルマドリードと試合をしているかのように相手をリスペクトし過ぎてしまっていた」と話すほど、浦和は柏を圧倒していた。

試合終了間際の89分、細谷選手にこぼれ球を押し込まれた失点は悔やまれるところであるが、リーグ戦でアレックス・シャルク選手が5月28日の福岡戦(0-0)以来、知念哲矢選手が8月6日のリーグ名古屋戦(0-3)以来のスタメンで起用されたり、なかなか試合出場の機会が少なかった選手たちの活躍によって4-1で快勝し総合力の高さを見せつけたのだ。涼しげな夜風が、本当に心地よく柏戦の勝利に酔いしれた。

試合開始の笛と同時に攻守においてアグレッシブな姿勢を貫き主導権を握った浦和に対し、柏は5-3-2とブロックを退いて応戦してきた。だが、そのブロックを切り裂いたのは大久保智明選手であった。7分、知念選手からクサビの縦パスを受けた大久保選手が見事なトラップターンでプレスを剥がしてドリブルで持ち上がり、DFを引き付けながら出したスルーパスを松尾佑介選手がゴールへと流し込み浦和が先制。

さらに24分、今度は岩尾憲選手からクサビの縦パスを受けた伊藤敦樹選手が素早く展開したスルーパスに、左サイドから斜めにDFの裏へと走り込んだシャルク選手がGK佐々木選手と1対1となり決定機を迎えた。シャルク選手のシュートは、佐々木選手にゴールを死守されるも、冷静にこぼれ球を拾ったシャルク選手がしっかりと決めて2-0。

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