浦レポ by 浦和フットボール通信

PK戦までもつれ込んだ激闘の準決勝を制して、ACL決勝進出を決める【河合貴子 試合のポイント/ACL準決勝 全北現代戦】

(Report by 河合貴子)

劇的な延長戦の末、PK戦で勝利して決勝進出

埼玉スタジアムの夜空に高らかに響き渡る『WE ARE DIAMONDS』。浦和を愛する人々とともに闘い掴んだ勝利に酔いしれた。そこにはベンチ外になった選手だけでなく、キャプテン西川周作選手が呼び込んだリカルド・ロドリゲス監督、コーチ陣、陰で支えてくれたスタッフの姿があった。一丸となって闘った証だ。ACL準決勝で全北現代と死闘を繰り広げ、延長戦でも決着がつかずPK戦を征して、決勝進出を決めた。

浦和のゴール裏には、ACL優勝トロフィーが描かれた幕とトロフィーを力強く掴んだビジュアルサポートが出現、未使用のメインスタンドのアッパー席は、真っ赤に彩られ中央にはハートの12番の白の大旗、上段には『REDS GO TO THE WORLD』が掲げられスタジアムを浦和色に染めて選手たちを鼓舞した。

過酷な連戦の中で迎えた準決勝で、浦和は快勝したBGパトゥム戦と同じメンバーであったが、2試合続けて延長戦を戦って、勝ち上がってきた全北現代は4選手を入れ替えて挑んできた。基本4-3-3システムでメン・ソンウン選手とリュ・ジェムン選手のダブルボランチ、中盤三角形の頂点にキム・ジンギュ選手を配置し、トップ下のキム・ジンギュ選手の両脇のスペースをうまく埋めるように両サイドバックが高いポジションを取り仕掛けてきた。長身のグスタボ選手にロングボールを入れて、しっかりと収めて主導権を握る全北現代であったが、前線から勢いよくプレスを掛けて浦和は自分たちのペースへと持ち込んだ。

そして11分、ダヴィド・モーベルグ選手がスローインを伊藤敦樹選手がリターンして受けると勢いよくエリア内へインナーラップしてきた酒井宏樹選手へと展開。酒井選手からのマイナスのクロスに松尾佑介選手が飛び込み左足でしっかりと合わせて先制点を叩きだした。

全北現代も浦和の前線からのプレスを剥がしてきたが、コンパクトな浦和の守備に手こずりなかなかシュートまで持ち込めず、追加点が欲しい浦和は31分には小泉佳穂選手から縦パスを受けた伊藤選手が思い切りの良いミドルシュートを放つもイ・ボムス選手に死守されてしまった。

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