浦レポ by 浦和フットボール通信

攻撃力不足と既視感のあるゲーム展開 背後にかけるプレッシャーの重要性【轡田哲朗レッズレビュー/J15節C大阪戦】

(Report by 轡田哲朗)

7試合連続引き分けの後に敗戦、表現がネガティブになるのは仕方ない

浦和レッズは25日にリーグ戦の15試合目、セレッソ大阪とのアウェーゲームを戦って0-2で敗れた。7試合連続引き分けていたところからの敗戦で「裏を返せば7試合負けていないとも言える」から、シンプルに「8試合勝てていない」に表現は切り替わった。勝ち点3圏内のチームはどんどん減っていって1試合を勝つことで順位を上げていくのは簡単ではなくなってきている。

この試合の登録メンバーからはダヴィド・モーベルグ、伊藤敦樹、明本考浩といった面々が外れた。モーベルグに関しては2試合連続なので分からない部分もあるが、結果が出ない苦しさがある中でも選手を入れ替えながら戦っているのは、リカルド・ロドリゲス監督の「らしさ」が出ている部分もあるし、岩波拓也とアレクサンダー・ショルツ、西川周作が出ずっぱりになっているところからはリカさんの現実的な部分も垣間見える。

この試合は特に前半、ゲームの構図自体が非常にはっきりしていてポジショナルプレー基礎編といったような要素があったし、一方のセレッソからはクラシカルな「スタープレーヤーサッカー」のニュアンスがあった。まずは、その状態を見ておきたい。

分かりやすかった構図と、それは何のためにという部分

浦和は平野佑一が左サイド側に降りて3バック化し、4-4-2のブロックに対して3-1-5-1で挟まっていくようなニュアンスがある。仮にセレッソのサイドハーフが遅れて平野まで出ていくようなことになると、大畑歩夢とアレックス・シャルクのところに2対1が発生して簡単に突破されてしまうので、平野のところにはなかなか出ていけない。こうやって、誰かが飛び出すと背後に数的不利が出るから出ていけない、そこに誰かがいることに意味があるというポジショナルプレーの良さはボールを運んでいくことに効果を発揮した。

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