浦レポ by 浦和フットボール通信

速い動きが全てではないと教えてくれる崩し 新たな可能性を見せた部分も【轡田哲朗レッズレビュー/J第3節湘南戦】

(Report by 轡田哲朗)

内容に対して公平な結果を得たリーグ初勝利

浦和レッズは6日のリーグ5試合目、湘南ベルマーレとのホームゲームに2-0で勝利して、今季のリーグ初勝利をマークした。ゲームの内容で相手を上回っていることに対して、ようやく公平な結果を得た感がある。

5試合で得た勝ち点がわずかに4というのはそこにある事実なので、5連戦でスタートした最初の日程的なブロックは満足いかない結果だったと言わざるを得ない。一方で、この勝利でチームが地に足を着けて進みやすくなることへの期待感はあるし、そもそもジタバタと何かを大きく変えなければいけないような状況ではなかったのだから、これが次の勝利を呼び込む勝利になれば望ましいところだ。

このゲームでは岩尾憲と平野佑一がダブルボランチを組んだのが1つのトピックで、それは平野の負傷によって30分ほどで違う形になってしまったけれども、レビューの後半部分でそこについては触れてみたいと思う。また、リカルド・ロドリゲス監督はその決断を下した理由にプレータイムのコントロールがあることを示唆していたので、本当に出ずっぱりな江坂任や岩波拓也が試合を上手く乗り切ったのは素晴らしかった。

左に見える「7レーン」的な配置と、右から進めなかった理由

この試合の浦和はよくある3-2-5型の構成ではなく、4-2-4型の構成でマイボールをスタートした。酒井宏樹と大畑歩夢はマイボールのスタート時にいきなり高い位置を取るわけではなく、両センターバックの横に構えるところから始めた。湘南のシステムは5-3-2なので、自陣から見て「大きな▲」みたいな形になっている。サイドの低い位置に余裕が生まれそうなのは、俯瞰してみれば分かりやすいだろう。だから、まずは噛み合わない場所を取って始めたというニュアンスになる。

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