段階的な守備と10メートルの意味 関根の頑張りと勝利に結びついたもの【轡田哲朗レッズレビュー/J26節広島戦】
(Report by 轡田哲朗)
ちょっと変化を予感させたスタメン
浦和レッズは25日のリーグ第26節、サンフレッチェ広島戦に1-0で勝利した。まだ10試合を越える試合数があるのと、8月であることから先は長いと思っていたのだが、第26節と言われると例年ならばすでに残り10試合を切って、最終順位を大きく左右するような要素が強まる時期だ。それだけ4試合の増加というのが例年と大きく違うものになることを改めて感じたし、多くの試合を消化してきていることを実感する。
この試合のメンバーはスタメン段階で、今までもより色濃く3バックが可能なラインアップになっていた。浦和のスタメン表記法則である、同ポジション内、あるいは同列では右から順に選手が表記されるというものに沿うと、4-4-2の構成でアレクサンダー・ショルツが左サイドバックというものになった。実際に試合のピッチを眺めると、やっぱりベースはそこにあるなという見え方だったのだけど、広島の3-2-5型でワイドオープンに仕掛ける攻撃に対して、関根貴大の位置取りによって3つの段階的な守り方が構築されていた。
相手ボールの位置や状況で段階的に変化していく左サイド
恐らくこれは言葉で説明するよりも視覚的に把握した方が良いものなので、図示したものを並べてしまうことにする。ボールの位置と侵入ゾーンによって、関根が1列目の守備に参加する徳島戦にあったような3枚プレスの形、最終ラインと中盤で4-4のブロックを構築する形、そして関根がショルツの外側に下がって5-4-1になっていく形の3段階があった。
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