浦レポ by 浦和フットボール通信

柏に完封勝利 宇賀神友弥は試合出場を目指し苦悩した日々を送るも努力の証が形に【河合貴子 試合のポイント/J19節柏戦】

(Report by 河合貴子)

5年ぶりの柏での勝利

Jリーグ中断明けの3連戦で勝ち点9ポイントの獲得をもくろんでいたが、初戦の湘南戦で逆転負けを喫し、中2日で敵地三協F柏スタジアムに乗り込んで挑んだ。

前節の湘南戦から岩波拓也選手と伊藤敦樹選手以外スタメンを9人入れ替え、中3日で試合に臨んだ柏は2人入れ替えてきた。クラブ側のJリーグエントリー手続きの不手際によりに、鈴木彩艶選手はメンバー外となりスタンドで試合を観戦することになってしまった。柏もアップ後に仲間選手から瀬川選手にスタメンの変更があり、両チーム共に試合開始前にハプニングに見舞われてしまった。

浦和も柏も4-4-2のフォーメーションであったが、浦和はしっかりとポゼッション、柏はカウンターとサッカーのスタイルが異なった対決であった。試合の序盤は柏に主導権を握られた形であったが、試合後にリカルド・ロドリゲス監督が「すごく良い試合ができたと思う」と思わずニンマリとするほどの内容で、浦和が2-0の完封勝利を飾った。

柏の激しいプレスをかいくぐりながら、浦和はしっかりとボールを繋ぎ攻撃のリズムを作り出していったが、なかなかシュートまで持ち込めない展開になってしまった。しかし、今の浦和には修正力がある。飲水タイムで「どうやったらビルドアップでフリーで突破できるのかなど、細かい所を伝えていました」とリカルド監督から指示を受けてからの浦和は、ポジショナルプレーでDFの裏などスペースを突き決定機を作り出した。

28分、トーマス・デン選手から中盤のポケットに下りた武藤雄樹選手がパスを受けると、DFの裏を狙った興梠慎三選手へと展開。興梠選手はシュートを撃つと見せかけてDFを釣りヒールで走り込んできた汰木康也選手へ。しかし、汰木選手のシュートはゴールネットを揺らすことができなかった。

35分には、興梠選手の落としを山中亮輔選手の強烈な左足のミドルシュート。39分、中盤でボール奪った伊藤選手が柏のお株を奪うカウンター攻撃を仕掛けて、武藤選手へと展開し、その勢いに乗ってエリア内に走り込み武藤選手の落としからシュート。44分、トーマス選手の飛ばしのパスを受けた山中選手の鋭いクロスを佐々木が飛び出してクリアーしきれなかったボールを武藤選手が胸トラップからボレーシュート。浦和は決定機を作り出すものの、ゴールネットを揺らすことが出来ずスコアレスで前半を折り返した。

後半の立ち上がりから、前半の勢いのまま主導権を握ったのは浦和であった。50分、興梠選手のDFの裏を狙うタイミングに合わせたトーマス選手の縦パスが通り、興梠選手が佐々木選手と1対1の決定機を作りだすが決めきれない。

(残り 2356文字/全文: 3466文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ