浦レポ by 浦和フットボール通信

大分に苦しめられるも終盤の猛攻で逆転 小泉佳穂が猛省したこと【河合貴子 試合のポイント/J第11節大分戦】

(Report by 河合貴子)

西大伍が移籍後初ゴール

リーグ戦6連敗中と苦しむ大分を、ホーム埼玉スタジアムに迎えた7連戦の3試合目。思い描いていたほど決して楽な試合ではなかった。最後の笛が鳴るまで諦めず食らいついてくる大分を、必死に押さえ込み3-2で逆転勝利を収めたのだ。

最終ラインが5バックとなり2ブロックを退く大分に対して、攻撃面の課題とされるバイタルエリアからの崩しのところが、試合前から浦和を愛する人々は懸念していた。それを見事に小泉佳穂選手からのロングフィードをエリア内で杉本健勇選手が受け、インナーラップしてきた山中亮輔選手へと落とし、山中選手のクロスに走り込んできた西選手の右足ボレーシュートが決まった。電光石火の先制点であった。

相手陣内でボールを失った明本考浩選手が、すぐにボールを奪い返したことも良かった。そして守から攻への切り替えも速く、明本選手はすぐに柴戸海選手へ落としてエリア内へとオフ・ザ・ボールの動きを見せていた。柴戸選手から横パスをもらった小泉選手が、明本選手と杉本選手の動きを見てエリア内へロングフィードしたところで、大分の5バックのラインが下がり崩れた。5レーン理論に基づいたオフ・ザ・ボールの動きで、右サイドでは関根貴大が、2ブロックの1枚前で武藤雄樹選手もDF釣り、西選手が走り込むスペースがうまれた。ピッチの中での連動性が輝いた華麗な崩しであった。この素晴らしい先制点で「行ける!」「流れの中から華麗なゴールシーンがもっと見られる」と思ってしまったのは、私だけではなかったはずだ。

試合後、リカルド・ロドリゲス監督は「先制点が入ったことで、リラックスをして緩んでしまった所があるのかなと思う」と眉間にシワを寄せていた。

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