浦レポ by 浦和フットボール通信

宇賀神友弥が発起人となり水没したグラウンドの復興支援プロジェクト『きみのて』を立ち上げる

(Report by 河合貴子)

自分たちが育った場所を復活させる

日本各地に大きな被害をもたらした台風19号。記録的な大雨により荒川も氾濫し、浦和レッズレディース、レッズユースたちの練習場であるレッズランドも水没してしまった。あれから約2カ月が経とうしているが、現状の回復は厳しい状態である。また、戸田市にある彩湖・道満グリーンパークもレッズランドと同じ状況である。

宇賀神友弥選手は「僕がJrユース・ユースの時は、週末はレッズランド(当時は東京農業大学グランド)にいた。公式戦をやったり、トレーニングをしていた。本当に、あそこが自分の青春の地だった。自分の青春そのものが残っている。

戸田の彩湖・道満グリーンパークは、自分たちが大きい大会になると使える。戸田市の子供たちが目指す場所だった。『聖地』今回、修繕するだけでなくより良い環境にしてあげたい」と甚大な被害を受けたレッズランドと彩湖・道満グリーンパークの現状に心を痛めていた。

「レッズランドは、せっかく原口(原口元気選手)や関根(関根貴大選手)が残してくれたものもなくなってしまった。もう1回!あいつらにお金を出してもらいましょう」と冗談を言いながら、復興支援を真剣に考えていた。

そこで、戸田市出身でもあり、浦和の下部組織で育った宇賀神選手が発起人となり、浦和の下部組織で育った山田直輝選手、岡本拓也選手、加藤順大選手、矢島慎也選手たち総勢14名に呼びかけて、台風で水没したサッカー場の復興支援プロジェクト『きみのて』を立ち上げた。

復興支援金は、クラウドファンディングを活用して集めることになった。目標設定額は300万だが、できれば600万ぐらいは支援金を集めたい。

復興応援は、お礼メールと活動報告が届く3000円からで、中には関根貴大選手のサイン入りユニフォームや荻原拓也選手のサイン入りスパイクが5万円、最高金額20万円は来シーズンの観戦チケットと試合後に賛同した選手と写真撮影ができる権利などがついている。復興支援金は、レッズランドと彩湖・道満グリーンパークの天然芝の張り替え資金になる予定だ。

宇賀神選手は「サッカー選手だからできる活動。自分の今の立場がなければ呼びかけるのも簡単ではない。自分の立場を利用するではないですが、良い形で利用できればと思っていた。李選手と話すことがあって「イギリスの選手は、そういった活動を積極的にやっていて、人としても、国としてもプライオリティが高いと聞いていた。

自分がやることによって、若い選手が目を向けたり幅が広がる。浦和レッズと自分の地元が被害を受けたことで動き出したい思いがあって、自分が発起人になった」と話し「今回のプロジェクト名を「きみのて」に僕が決めた。人間、困ったときこそ手と手を取り合って助け合うのが人間の良さだと思う。またサッカーも、試合が始まる前、終わった後、倒れた時、手と手を取り合って健闘を讃えあったり、助け合うことが大切なので「きみのて」にしました。このプロジェクトに賛同してくださるのであれば、是非みなさんに手を貸して頂いてレッズランド、彩湖・道満グリーンパークの1日でも早く修繕できるように協力をしてもらいたい」と懇願した。

復興支援プロジェクトの詳細は、https://readyfor.jp/projects/kimipro

宇賀神選手の呼びかけに、浦和ユース出身の選手たちが手を取り合って立ち上がった。レッズランド、彩湖・道満グリーンパークの復興をみんなで力を合わせて支援していきたいところだ。

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