最後の最後まで脚力を残していた宇賀神友弥 最後のアシストを導いた積み重ねとは【轡田哲朗レッズレビュー/Jリーグ第5節神戸戦】
(取材・文)轡田哲朗
90分間の最終盤に残った宇賀神の脚力を導いたもの
浦和レッズは、1日のヴィッセル神戸戦で3得点を挙げて勝利した。2得点1アシストの柏木陽介の素晴らしさは誰もが認めるものだ。その上で、90分を超えた時間帯でゴール前まで駆け上がって勝利を決定づける3点目のアシストをしたのが宇賀神友弥だった。
この時は、神戸が自陣からのフリーキックを浦和のゴール前まで運ぼうとしたがキックミス。浦和の選手たちの中ではほぼ最前列にいた興梠慎三のところにボールが飛んでカウンターになった。この時、宇賀神はチームの中では2列目付近から一気に興梠を追い越すフリーランを仕掛け、その上で興梠のボールを受けた。そして、約70メートルを駆け上がってきた足でGKの届かない位置に正確なラストパスを供給して柏木の3点目を導いた。簡単に見えるかもしれないが、あの場面でパスコースはボール1個分しかなかった。試合の最終盤で力が残っておらず、狙ったところにボールが飛ばないというシーンはJリーグに限らず世界中で見られるものだ。その時間帯に宇賀神がこれだけの脚力を残していた背景には、裏打ちされた努力がある。
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