【島崎英純】2023YBCルヴァンカップ・グループステージ第5節/浦和レッズvs川崎フロンターレ・試合レビュー『劇的に引き上がったプレーレベル。バックアッパーの躍動がもたらした光明』

©Yuichiro Okinaga

前体制のような

 納得のターンオーバー布陣だった。前節のアビスパ福岡戦から中3日、続く第15節・京都サンガ戦まで中2日の日程の中で、マチェイ・スコルジャ監督は福岡戦から選手総入れ替えを選択した。システムは4-2-3-1で、GKは鈴木彩艶、4バックは右から馬渡和彰、岩波拓也、犬飼智也、大畑歩夢のセット。ダブルボランチは平野佑一と柴戸海で、2列目は右にダヴィド・モーベルグ、左にブライアン・リンセン、トップ下には早川隼平が入った。そして1トップはホセ・カンテである。

 一見すると迫力のあるユニットが並んだように思った。CBの犬飼と岩波は局面強度が高い上にフィードで攻撃にも貢献できる。また、ダブルボランチの平野と柴戸は異なる個性を有しながら、それぞれに役割分担してチーム戦術を促進させられるキープレーヤーだ。そして攻撃陣は、もしこの布陣が機能するならばリーグ戦を含めて今後の戦いにポジティブな影響をもたらすように感じた。注目は左のリンセン、中央の早川という各役割で、スコルジャ監督が新たな見地で選手の能力を見極めているような選手起用だった。

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