【島崎英純】2023YBCルヴァンカップ・グループステージ第2節/浦和レッズvs清水エスパルス・試合レビュー『圧倒的攻勢も得点力欠如。後半失速でドロー劇を導く』

©Yuichiro Okinaga

深刻な決定力欠如

徒労感が残るゲームだった。試合開始から65分過ぎまではほぼワンサイドで清水エスパルス陣内でプレーした浦和レッズは、この間に何度も決定機を創出する中でブライアン・リンセンの1ゴールのみに留まり、マチェイ・スコルジャ監督が選手交代策を施してからは一転してチームバランスを崩して劣勢に陥り、痛恨の同点失点を喫した末に手痛いドローに終わった。

清水は中2日でJ2・第6節のザスパクサツ群馬戦が控えているため、ゼ・リカルド監督は前節の静岡ダービー・ジュビロ磐田戦から11人全員のメンバーを入れ替えた。一方の浦和は次節のJリーグ第6節・柏レイソル戦が金曜開催のために中4日となるが、それでも約1週間のサイクルでのゲームになるために選手の入れ替えはピンポイントに留めた。まずGKは西川周作に代わって牲川歩見がJリーグ主催のゲームで初出場を飾り、センターバックではマリウス・ホイブラーテンに代わって岩波拓也がアレクサンダー・ショルツとコンビを組んだ。また左サイドバックには明本考浩に代わって荻原拓也がルヴァンカップで連続スタメンし、1トップは興梠慎三に代わってリンセンが務めた。ただしベンチ入りメンバーはリーグ戦の主軸やバックアッパーが並んでおり、スコルジャ監督がチーム内の序列を明確に定めていることが如実にうかがえた。

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