日々雑感-阿部勇樹・引退試合に寄せて『一章の完結』

2017年7月、ボルシア・ドルトムントとの親善試合に臨む記者会見で。

心温まる引退試合

阿部勇樹の引退試合は大盛況のうちに幕を閉じた。阿部が共に戦い、あるいはライバルとして対峙した選手たちが大挙集まり、代表やクラブのカテゴリーで阿部を指揮した監督たちがベンチに座る。そしてスタンドでは、クラブ・チームのために尽力する阿部の勇姿を見守り、支えてきたファン・サポーターたちが陣取っている。プロスポーツの場では真剣勝負が繰り広げられるのが常だが、かつて、そのタフな戦場に立った者たちが穏やかな表情を浮かべて旧交を温め、無邪気にボールを追いかける姿を見られる引退試合もまた、プロスポーツが備え持つかけがえのない魅力のひとつだ。

個人的に、阿部勇樹の歩んできた足跡を頭の中で辿っている。

(残り 2030文字/全文: 2433文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

1 2
« 次の記事
前の記事 »