変容したチームスタイル。後半挽回もスコアレスでドロー決着【島崎英純】2022Jリーグ第30節/湘南ベルマーレvs浦和レッズ・試合レビュー

©Takehiko Noguchi

深刻な陣容変化
 今節の浦和レッズはチームスタイルがかなり変化した。その理由は明白にスターティングメンバーの顔触れにある。後方ビルドアップのプレースキームが形骸化し、カウンターアクションに秀でる前線ユニットを形成した結果、浦和はダイレクトプレーに傾倒する流れを受け入れざるを得なかった。
 リカルド・ロドリゲス監督は試合前日のオンライン会見で、選手個々のコンディションにかなりの違いがあることを示唆していた。また、先々週から先週にかけては新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けた選手が続出し、急遽チーム布陣を練り直す必要も生じた。全ての陽性判定者は今週半ばに入ってから練習に復帰したとも報告されたが、彼らのコンディションは復調の途上で、慎重な采配が求められていたのは確かだ。
 Jリーグ第30節・湘南ベルマーレ戦の浦和の先発メンバーは4-2-3-1システムで、GK西川周作、バックラインは右から酒井宏樹、岩波拓也、アレクサンダー・ショルツ、そして馬渡和彰。またダブルボランチは柴戸海と伊藤敦樹のコンビで、両サイドMFにはダヴィド・モーベルグとアレックス・シャルク。トップ下・江坂任の前方には1トップでキャスパー・ユンカーが配備され、外国人アタッカー3人が初めて公式戦で先発揃い踏みとなった。

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