相手プレスの猛威に晒され苦闘。3位が遠のく痛恨の一敗【島崎英純】2021Jリーグ第35節/鹿島アントラーズ戦レビュー

©URAWA REDS

持ち味を消された

 前半の浦和レッズは鹿島アントラーズの圧力に抗えなかった。

 鹿島のシステムは4-4-2で、最前線の上田綺世と土居聖真が積極的にファーストプレスを仕掛けて浦和にプレッシャーを与えた。これに対し、前半半ばまでの浦和はGK西川周作、センターバック・岩波拓也&アレクサンダー・ショルツに加えてダブルボランチのどちらかが後方へ降りて疑似3バックを形成してビルドアップを試みた。しかし、ここで発動する鹿島のディフェンスメカニズムは秀逸だった。浦和が中央へパスを通すと、両サイドMFのファン・アラーノとアルトゥール・カイキがサイドから中央へポジションシフトしてプレッシャーを掛け、それと同時に2トップのプレスバックとダブルボランチのプッシュアップが起動する。また、浦和がサイドエリアへボールを動かしてもディフェンス・プレッシャーを緩めない。2トップの一角、サイドMF、ダブルボランチの一角、サイドバックの計4人で浦和のボールホルダーを囲い込んで“出口“を封鎖し、苦し紛れのアバウトパスを回収して瞬時に攻撃へと転換する。このディフェンスワークは前節の川崎フロンターレが用いた形との相似性があるように感じた。鹿島の相馬直樹監督はスカウティングを駆使して浦和のビルドアップ不備を虎視眈々と分析していた節がある。

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