確かに示せた現在地。最強王者に執念のドロー【島崎英純】2021Jリーグ第34節/川崎フロンターレ戦レビュー

©URAWA REDS

ホームチームの猛威

 やはり川崎フロンターレのポゼッションワークは凄まじかった。今回は特に右サイドの攻撃構築が切れ味抜群で、右ウイングの家長昭博がボールを溜め、インサイドハーフの脇坂泰斗がハーフレーンを取り、右サイドバックの山根視来がオーバーラップをうかがう構えは円熟の極みだった。浦和はアレクサンダー・ショルツ、山中亮輔、柴戸海、汰木康也を中心に囲い込みを掛けたが、相手の足に絡みつくボールになかなか届かない。また、川崎は逆サイドからインサイドハーフの旗手怜央も参入してきてボールに関わるため、浦和はその対処にも追われた。そしてゴール前には1トップのレアンドロ・ダミアンが陣取り、最奥の左エリアでは俊敏なマルシーニョが牙を研いでいる。浦和守備陣は相当なプレッシャーを感じていたはずである。

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