難敵・京都を退ける。逞しき所作で天皇杯ベスト8進出【島崎英純】2021天皇杯4回戦/京都サンガ戦レビュー

©URAWA REDS

最小限に留めた陣容変更

 前戦のJリーグ第24節・サガン鳥栖戦から中3日、試合前日にトップチーム選手1名が新型コロナウイルス感染症PCR検査で陽性判定を受けたことを発表した浦和レッズはイレギュラーなトレーニングスケジュールを強いられる中で京都へと向かい、試合当日の新型コロナウイルス感染症対応オンサイト検査で陰性判定を得た選手が無事に試合出場を果たした。

 リカルド・ロドリゲス監督は鳥栖戦のスターティングメンバーから左サイドバックの西大伍を宇賀神友弥、そして右MFの田中達也から関根貴大との2人の入れ替えに留めて天皇杯4回戦のJ2・京都サンガとの一戦に臨んだ。浦和はこのゲームから中2日でアウェー連戦となるJリーグ第25節・徳島ヴォルティス戦が控えるが、指揮官はハードスケジュールの中でもできるだけ陣容を変更せずに戦う姿勢を示した。

 前日までの豪雨の影響で水分を含んだ『たけびしスタジアム京都』のピッチで、浦和は慎重かつ理詰めの戦略を採った。曺貴裁監督が率いる京都は4-1-2-3システムを駆使して前線から強烈なプレッシングを仕掛けるアグレッシブさが売りで、現在のJ2で2位に付ける強敵だ。浦和は今季の彼らのチームスタイルを事前にリサーチし、相手の思惑を逆手に取るプレーデザインを思い描いていたはずである。

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