【FUKUDA’S EYE2021】福田正博:『改めて、ユンカーの長所を分析。彼の存在がチーム成績を引き上げたのは明白』
望まれていた最後のピース
浦和レッズは成績、試合内容共に安定してきた。やるべきことがしっかりと整理できている。ここ最近のゲームで言えば、Jリーグ第19節の柏レイソル戦はターンオーバーをしたので選手が入れ替わったが、その他のゲームでは昨季までとメンバーがほとんど代わっている。直近の第20節・アビスパ福岡戦ではGK西川周作とセンターバックの岩波拓也、槙野智章の3人以外はいずれも今季加入したメンバーで構成されていた。実質的に、リカルド・ロドリゲス監督は陣容を刷新して、そのうえで着実にチーム戦術・戦略を整備してきたことがうかがえる。
勝敗に関して言えば、ゴールを取れる選手を獲得できた点が大きい。最終局面まではボールを運べても。フィニッシュできる選手がいなければ明確な結果を得られない。それは他のチームも同様で、例えば柏レイソルなどは典型的な問題を抱えて勝ち星を得られないでいる。ネルシーニョ監督が志向するサッカースタイル自体には変化がないはずだが、FWのオルンガが移籍したことで勝敗の分かれ目が変わり、その結果、試合内容にも影響を及ぼしつつある。サッカーは心理的な側面もあるから、結果を得られなければプレーパフォーマンスの細部に変化が生まれ、それがチーム状態を表してしまうこともある。
その点では、浦和は良いタイミングで良い選手を獲得し、その選手がチームにフィットして明確な数字を残せている。しかも、これまでの外国籍選手とは異なるルートから獲得した選手である点は現在のクラブが健全な体制下で機能している証であり、個人的にもポジティブな印象を抱いている。キャスパー・ユンカーという選手はそれほどの影響力をもたらす選手で、実際に非常に能力値の高いFWだと思う。
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