【選手&戦術コラム】日々雑感ー日本代表のゲームから、遠藤航の素養と浦和の将来を読み解く

ペルシャの地で

 ロシアワールドカップ・アジア最終予選。日本代表はイラク代表と対戦して1-1で引き分けた。今試合がイランの首都・テヘランで開催されたのはイラク国内の政情不安が理由で、いわゆる中立地でのゲーム。しかしイラクにとってイランは隣国で、すでに今予選ではタイ代表、オーストラリア代表とも同地で試合を行っていてイスラム社会文化、気象条件への順応共にホームに等しかった。逆に気温37度、湿度20%に加えて標高1200メートルの高度に悩まされた日本代表は大迫勇也の先制ゴールでリードしながら試合中盤以降は劣勢に立ち、ディフェンスの連係ミスからマフディ・カミルに同点ゴールを決められてしまった。

 今回、浦和レッズから日本代表に招集されたのはDF槙野智章、遠藤航、MF宇賀神友弥の3人。このうち、日本で行われたシリア代表との親善試合を含めて試合出場したのは遠藤ひとりだけだった。しかも遠藤は重要な一戦となったイラク代表戦にボランチのポジションで先発フル出場。キャプテンの長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)が右膝のケガで代表を外れ、山口蛍(C大阪)がシリア代表戦で負傷した影響もあってリオデジャネイロ・オリンピックのU-23日本代表で共にプレーした井手口陽介と中盤中央でコンビを組み、チームのための尽力した。ちなみに遠藤が日本代表のボランチでプレーしたのは2015年11月のロシアワールドカップ・アジア2次予選・カンボジア戦以来のことだった。

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