関根の個人勝負で活路を見出し、 後半のバランス崩壊も修正を施す【島崎英純】2017Jリーグ第3節・ヴァンフォーレ甲府戦レビュー

■不変の戦術メソッド

 

ヴァンフォーレ甲府は[3-5-2]の布陣だが、中盤にトリプルボランチを形成し、2トップの一角・堀米勇輝がプレスバックして守備にも関与するのでピッチ中央の守備ブロックが厚くなる。一方、サイドアタッカーは運動量豊富に上下動するのが約束事だが、浦和レッズとのゲームに際してはバックラインに吸収される形で5バックを維持する傾向が強く、前半に関しては専守防衛の趣きを見せた。ただホームの浦和が試合開始から圧力を掛けるので、甲府の選手たちの腰が引けて予想以上に自陣側へシフトしてしまった事情があったかもしれない。ただ甲府が仕掛けたトリプルボランチ、変形2トップは浦和仕様ではなく、前節の鹿島アントラーズ戦やJリーグ開幕戦のガンバ大阪戦でも実践していた吉田達磨新監督の戦術メソッドだ。

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