【無料掲載】2017富士ゼロックススーパーカップ[石井正忠監督(鹿島)][監督コメント]

○石井正忠監督
この大会、おそらく6度目のタイトルを取れたことをうれしく思います。浦和さんとの対戦は難しいものになるとわかっていましたけど、後半は自分たちの守備対応があまりうまくいきませんでした。前半から相手に支配される形ではありましたけど、うまく耐えていた部分があって、その中で相手の背後に出る動きがあったので、点を取る形ができました。後半もそういう戦い方で臨もうと思っていましたが、失点して同点に追いつかれ、それからまた押し込まれましたけど、ラッキーな形で追加点が取れてよかったと思います。

このタイトルを取ったことで、この後のACL、リーグ戦に弾みのつく試合になったと思いましたし、新しいチームになって新しいタイトルを取ったことで、この先にいい形につながると思うので、このタイトルを取れてよかったと思います。

Q 新加入選手4人が出場したが、彼らの溶け込み具合は?
もう少し時間がかかると思いましたけど、試合を通してコンディション、戦術理解を高めていくという今シーズンの入り方としては、非常に早く戦術を理解し、今日のパフォーマンスも非常によかったと思います。今日は出ませんでしたけど、レアンドロ、金森とか新しく入った選手の能力を、今までのチームに融合させながら、高いレベルのサッカーをしていきたい。内容的にはまだまだでしたけど、成果が出たのはよかったと思います。

Q 新加入選手が入ったことで、競争が生まれている? また、昨シーズンから重要なゴールを決めている鈴木の評価は?
新加入選手の加入により、競争の意識は非常に高まっていますし、紅白戦を見ても内容がいいし、チーム力はこの短期間でも少し高まったと思います。これが続けばいいし、逆に能力があっても試合に出られないことも多くなってくるので、コミュニケーションは昨年よりも多くしていかないといけないと私自身は思っています。優磨に関しては、得点に本当に絡むプレーをしてくれていますけど、全体を通してみるとプレー精度を上げないといけない部分、判断の部分ももっと向上していけると思うので、まだこれからじゃないかなと感じています。

Q 鹿島にとって、タイトルというのはどういうものだと監督は考えている?
常にタイトルを取ることを求められているチームだと思うし、タイトルを取ることで見えるものも確実にあります。数多く取っていることによって、どんどんチーム力、そしてクラブの力も大きくなっていると思います。取ってみないとわからない嬉しさがありますし、一つタイトルを取ることで次も取りたい、同じタイトルを2つでも3つでも積み重ねたい気持ちがどんどん湧いてきます。そういう気持ちを持たせてくれるのが、タイトルの持つ大きな意味なんじゃないかと思います。

Q 鹿島は個の力のある選手が入ると、その力がチーム全体の力として発揮しやすいタイプのサッカーをやっていると思います。一方、浦和はいい選手がいても、タイミングやイメージを一致させないといいプレーができないサッカーをしていますが、石井監督の考えは?
浦和さんのサッカーはある程度の形があって、その形にハメられるとピンチになる、今日もそうですけどうまく対応できないと崩されてしまう。でも、サッカーの中では相手もいることなので、いろんな状況が起きるし、そこをゲームに出ている選手が判断できないと最終的には崩していけないんじゃないかと思います。そういう点では、うちはベーシックなサッカーをやろうと思っていますし、様々なタイプの選手が入ってきた時に、それまでいた選手がその選手の特徴を出そうとするためにプレーできるのも、一つ大きな点だと思います。

今回であればペドロがいて、レオがいて、(三竿)雄斗がいて、しかもあまりまだ日本語ができないスンテがGKという形でしたけど、それでも今までと同じようなサッカーができたのは、今までいた選手のサポートが非常にあったからだと思います。その違いはあると思います。型にはまらず、守備の約束事はある程度ありますけど、攻撃の自由度はこのチームにはあるんじゃないかと思います。

Q チームとして去年より一回り、二回り大きくなったのでは?
でも、もっといい試合ができると思うので、今の段階では完成度はまだ低いと思います。もっと高いものを求めていきたいと思います。

« 次の記事
前の記事 »