第一次沖縄キャンプ総評・第1回『一次キャンプの目的は?』

午後練に戦術トレの意味は?

浦和レッズは2017年1月16日から29日まで、沖縄県島尻郡八重瀬町の東風平(こちんだ)運動公園サッカー場で第一次沖縄キャンプを張った。キャンプ実施中の八重瀬町の天候は総じて良好で、寒冷に見舞われた同地での昨年の一次キャンプに比べ、今回は予定通りのトレーニング消化ができたように思われる。

その証拠に一次キャンプはフィジカルメニュー中心の内容の中で完全オフ日を1日、2部練習を1部練習へ変更したのが2日間と、選手たちへある程度の休養を与えている。この点は訓練強度の是非を問われるが、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督としては選手たちに十分な鍛錬の機会を与えられたと認識していた証左だと思う。

また、今季の一次キャンプは午前練習に従来通りのフィジカルトレーニングが組まれていたのに対し、午後練習は総じて戦術トレーニングに時間を割いていた印象が強い。おそらく2012シーズンにペトロヴィッチ監督が浦和の指揮官に就任して以降で、今回が最も早く仔細なチーム構築に着手しているように思える。それは実質的なキャンプ始動日である2日目の午後にハーフコート以上の範囲を使用したゲーム形式トレーニングを敢行したことからも分かる。

ペトロヴィッチ監督が何故早期に戦術トレーニングを取り入れたか。これについては森脇良太が興味深い考察をしてくれた。

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