【無料掲載】2016Jリーグチャンピオンシップ準決勝・川崎フロンターレvs鹿島アントラーズ[小笠原満男・土居聖真・永木亮太・昌子源(鹿島)][選手コメント]

○小笠原 満男
勝てたことは良かったですが、まだ何も手にしたわけではなく、決勝への切符を手にしたに過ぎません。決勝に向けて、しっかりと準備をしていきたいと思います。

 

Q 試合全体を振り返ってください。

A 先制するまでは良かったですが、そのあとのゲーム運びには課題が残りました。そこを解消していかないと決勝で勝つことは難しいので、修正をしていきたいと思います。

 

Q 勝利しか勝ち上がれない状況での試合でしたが、ゲームプランは?

A 特に何もないです。次に勝ち進むためにみんなで状況判断をしながら戦っただけです。

 

Q ご自身が記憶に残っている浦和戦は? また、勝つためには最も何が必要でしょうか?

A そういったことはこれから準備をしていく中で、ハッキリしていくことです。

 

Q ご自身が考えるキーマンは誰ですか?

A 一人には絞れません。まだ川崎戦が終わったばかりなので、これから準備をしていきたいと思います。

 

Q 第1戦をホームで戦えるというアドバンテージをどう生かしていきたいですか?

A ホームでは勝てなかったので、お互いにとって良いゲームを見せられればなと思います。

 

Q あらためてチャンピオンシップ決勝に向けての意気込みをお願いします。

A 今日は勝ちましたが、次に勝てなければ何も残りません。勝つための準備をしていきたいです。その結果、みんなで喜びを分かち合えればいいなと思います。

 

○土居 聖真
天皇杯の神戸戦が終わってから、勝っている状況と負けている状況を想定しながら、川崎戦に向けての準備をずっと続けてきました。もちろん、全部が防げるわけではないですが、なるべく危ない場面を消すことはできたと思います。後半は体を張って戦えたと思いますし、その結果勝利をつかめたと思います。

 

Q 土居選手の役割としては、前から行くというよりも、後ろでスペースを消しながらブロックを作るイメージだったのでしょうか?

A 負けている状況ならば、前から行くしかないですが、0-0や勝っている状況のときはブロックを作っていました。鹿島では前線からのプレッシングが重要ですから、夢生くんと僕らがスイッチを入れて取り所を制限しないと鹿島らしいサッカーをできません。前半からそういうことはできたと思います。

ボールを回されるぶんには仕方がないと割り切っていましたし、防戦一方にならずにカウンターやタメを作って後ろから押し上げる時間を作らないといけないと思っていましたので、間で起点を作って、つなぎ役や攻撃の起点になることを意識していました。相手にやられるかもしれない、という恐怖感は与えていきたいと思っていたので、少しでも与えられるのであれば良かったのかなと思います。

天皇杯の神戸戦でも2トップの二人で崩す場面は多かったので、2トップに入ったときは二人でもやれると思っていました。もう一人絡んできてくれたら、もっとギャップは作れると思います。カウンターのときに周りが追い付けず、そういうときに二人でやり切れればいいと思いますし、二人でやれるという自信もあります。これを続けていくことがチームとしてできれば相手にも嫌な思いをさせることができると思います。

 

○永木 亮太
立ち上がりの15分は前から行こうという話をしていました。失点のリスクはありましたが、今までやってきたことを出そうと、プレッシャーをかけていきました。うまくハマった部分もありましたし、はがさせる場面もありました。ただ締める部分は締める戦い方もできたと思います。完璧に崩されるシーンはなかったと思います。

(中村)憲剛くんが入ってきて、そこでボールが落ち着くので、完璧な裏へのパスはなかったのですが、リズムは変わったなという印象はあります。大久保選手が落ちてきて、ポジションも頻繁に入れ替えてくるし、そこは川崎の持ち味ですからつかまえるのは難しかったです。

 

Q 小笠原選手とのダブルボランチの連係で意識していたことは?

A 二人で前に行ってしまわないことと、バイタルエリアの真ん中にしっかりと構えていること。ボールを取りに行くときは二人で行かないといけないときは二人で行くようにしました。そんなに気にせず、二人で取りに行くべきときに取れていました。ミツオさんはしっかりとボールを取り切っていましたし、こういう大一番で前にボールを奪い取る力はすごいので、自分も見習わないといけないことです。

みんなが連動して前から守備をしてくれることでダブルボランチは狙いやすい部分があります。今日は相手の決定機はそんなになかったと思いますし、それをすることが次につながると思います。時間もあまりないので、この流れで行きたいと思います。

 

Q リーグ戦4連敗の中でチャンピオンシップに入ってきたと思いますが、これまでの準備の中で、改善してきたことは?

A 今日は1点の重みを実感する試合でした。内容が良くても点が入らず、最後に失点をして負けてしまいました。チャンスをゴールにつなげることができると鹿島は強いなと。追加点を取れればもっと強いチームになるので、もっと点を取れるようにしたいと思います。カウンターのときは攻め上がろうとしましたが、自分のタイミングでその数は多くできたと思います。

 

Q 浦和の印象は?

A 本当に強いチームで、セカンドステージもほとんど負けていません。誰が出ても同じサッカーをしてくるチーム。今日のように気持ちのこもった試合をして、ホームで絶対に負けられませんし、僕たちは年間3位なので失うものは何もありません。そういう気持ちで臨みたいです。

 

Q 代表で持ち帰ってきた効果は?

A レベルの高い選手とプレーする中で意識も変わりましたし、やっているサッカーは違います。代表は縦横を意識しないといけませんが、鹿島でも落とし込めるところは落とし込んでいます。ボールを奪いに行くことや球際の部分を評価されて代表に入っていると思いますので、さらにそういう強さを持っている選手から学んでやっていけています。もともとあった自分の特長を今後も伸ばしていけるようにやっていきたいです。

 

Q 鹿島に移籍してきて、タイトルを獲る雰囲気や空気を感じる部分はありますか?

A それはありますね。タイトルを獲っている選手が多く、そういう選手が要所を締めてくれるので、タイトルを獲れる雰囲気はあります。

 

Q 小笠原選手と一緒にプレーすることであらためて感じた彼のすごさとは?

A ボールを奪うだけではなくて、奪ったあとも前に出て行く力があることもミツオさんのすごさです。今日もマイボールにしたあとに前へ運べるプレーをできることはすごいと思います。

 

Q 決勝の相手の浦和は待っている状況で、一方の鹿島はこういうしびれるタイトルマッチを1試合経験して決勝に向かうことは一つのアドバンテージになるのでは?

A 今日の試合後も雰囲気が良かったですし、今日の試合で久しぶりに勝利を味わえたことは良かったと思います。この良い流れは自分たちのアドバンテージにしたほうがいいと思います。第1戦をホームで戦えるというアドバンテージを使えるものは使って決勝に臨んだほうがいいのかなと。

 

Q 鹿島でプレーしていて、鹿島の勝負強さを実感するとのことでしたが、そのあたりをもう少し言葉にしていただけると。

A 試合が終わった瞬間は、鹿島の勝ち切れる強さを実感しました。それはミツオさん(小笠原)やソガさん(曽ケ端準)の二人の存在があることで、落ち着きますし、タイトルを獲っている選手がいるだけで目に見えない安心感や存在感がすごいと思います。

 

Q 試合前のロッカールームで掛け合った言葉などはありましたか?

A 今日ミツオさんと話したことは、「僕はこういうタイトルマッチの経験がないので、勝たないといけない試合でどう入ったら良いのか」聞きました。ミツオさんは「いつもどおりでいい。何もやることは変えなくていい」という話でした。そこで自然に試合に入れました。

 

○昌子 源
常勝軍団の色が薄くなってきた中で、常勝軍団の鹿島を取り戻すためには、こういう苦しい試合でも鹿島の伝統で1-0のまま試合を終わらせるか、2点目を取っていく。そういうことをできるのが鹿島の強さ。今日の勝ち方は良かったと思います。

 

Q 4連敗で迎えたチャンピオンシップまでにどうチーム状態を戻すか。昌子選手なりに考えていたことは?

A 特に何かを変えたと言っても変えていません。こういう試合で勝ち切る強さを若い選手なりに感じ取っている部分はあると思います。その雰囲気をどう作るかというと、(鈴木)満さんから始まって、監督に伝わって、オレら選手に回ってくる。それを途切れさせず、その危機感を言葉ではなく、満さんからそういう雰囲気が出ていました。怖かったです。ミーティングの中にいる雰囲気だけでピリピリ感が伝わってきました。それは監督にも伝わります。

この1週間はピリピリしていました。でも、そのピリピリ感はずっとではなく、時折笑顔があって、いざ例えばセットプレーの確認のときはピリピリとしているけど、そのあとのレクリーエションゲームでは笑顔が出るとか、そういう雰囲気を作ってくれるコーチングスタッフには感謝したいです。

 

Q チャンピオンシップのプレッシャーを鹿島の選手はどう感じているのですか?

A 僕個人は経験したことがないので、楽しみです。経験している選手はそうはいないですが。来年はないですが、これは楽しみです。でも負けてしまっては意味がないですし、勝っているからこそ楽しめます。今日も何本やられてもおかしくなかったけど、結局は無失点ですから、胸を張って鹿島に帰れます。鹿島に戻ってまたチーム一丸となって頑張ります。

 

Q 夢生選手がようやくゴールを決めました。

A 最近はオレでも決めるのに、GKによう当てているは、と苦笑。でもダヴィのような選手もおる。簡単なシュートは外すけど、「そんなん決める?」というのを決めてくるのがいまの夢生くん。でも、こうやってエースが決めて、試合に勝つというのは、一つの勝ち方ですし、ほかの選手が決めるのと違って、夢生くんが決めたから、やはりエースやなと。今までも何本も外しても、監督は外さず使い続けて、こういう勝負所で決めてくるあたりがエース。ほんと、感動しました。ありがとうと。彼の存在は大きいし、彼の決勝ゴールはデカい。こういうエースの雰囲気を醸し出すことで、相手もおるだけで嫌だろうし、ありがとうと伝えたいです。

 

Q ヴィッセル戦の前に食事会を?

A 僕らは完全に良い方向に行ったと思います。それを決断した選手会の行動力やクラブの判断など、それを見習って受け継ぎたいと思います。みんなが目先のことを言うので、僕は天皇杯の直近のヴィッセル戦のことを話しました。ヴィッセルにはリーグ戦などで負け越しているので、借りを返すにはココしかないと。

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