【無料掲載】エコパはアウェー? 高木俊幸「レッズのホームかなという感じだったので」[大原コラム]

J1リーグセカンドステージ第16節のジュビロ磐田戦はエコパスタジアムで行われるが、選手の多くは「アウェー」という印象を持っていない。なぜなら、レッズサポーターがスタジアムをホームの雰囲気に変えてしまうというイメージが強いからだ。

それは相手側から見ても同じだったようだ。清水エスパルス時代にエコパスタジアムでレッズと戦った経験のある高木俊幸は「清水サポーターには申し訳ない気がしますが、清水の時はホント、レッズのホームかなという感じだったので」と当時の様子を振り返る。

当時、高木が感じたのはレッズサポーターの圧倒的な熱量だ。「試合前から気合が入ってますからね」。2013年に対戦した際、レッズサポーターが清水のバスに向かって爆竹や発煙筒を投げる事件があったが、バスの中にいた高木はその時のことをよく覚えている。

「やり過ぎの行為はダメですけど、僕は熱い雰囲気は割と好きなので。びっくりしましたけどね」。

磐田も「ホーム」として強いアドバンテージは感じていないかもしれない。高木は清水時代を振り返り、「年に2回やったら多い方なので、あまり印象が濃いスタジアムではないし、しかもそういう時は相手がレッズだったので、難しい試合が多かった」と笑う。今シーズン、磐田はエコパスタジアムではFC東京戦、ガンバ大阪戦の2試合しか開催しておらず、結果は1分け1敗。おそらく、いいイメージは持っていないだろう。

レッズにとってうれしい条件はまだありそうだ。「最初の頃はちょっと……という感じでしたけど、去年から一気に芝が良くなりました」と高木。ボールを後列からしっかりつなぎ、コンビネーションを攻撃の軸とするチームにとってピッチコンディションが良好であれば、それは朗報だ。

レッズは引き分け以上の結果でセカンドステージ優勝が決まり、勝てば川崎の結果次第で年間勝ち点1位も決まる。レッズの空気に染まったエコパスタジアムですべてを手にする可能性は低くない。

取材・神谷正明

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