[無料掲載]2016YBCルヴァンカップ決勝・ガンバ大阪戦[柏木陽介][選手コメント]

◯柏木 陽介
Q ミシャ監督とは長い付き合いに入る一人として、監督と抱き合うシーンもありました。

A もう言葉はなかったです。決まったあと、思った以上に半分ぐらいの選手がミシャのほうへ走って行っていたので、まずは周ちゃん(西川)と(遠藤)航のところに行かないと失礼やろ、ということで先にそちらに行きました。普通はそっちに行ってから監督に行くと思うのですが……。

 

Q 途中、足を痛める場面もありました。

A 交代枠がなかったのでやるしかないです。

 

Q PKを蹴る5人の中に入っていなかったことは、そのけがの影響ですか?

A いや普通に5人の中に入っていなかった。PKは基本的に蹴らないので。その話はもう置いておいて……。

 

Q アシストの場面を振り返って。

A チュンくん(李忠成)を狙ったわけではなく、GKの前に落としてストーンを越えればというボールを出しました。決勝で持っている男なのかもしれないですね。でも点を取ったあと、試合の中でチュンくんがイケイケになりやすそうだったから、「落ち着け」とチュンくんに話していました。その後も決定機にはチュンくんが絡んでいました。途中から出る選手がこうして結果を残すことができましたし、チームとして結果を残してやろうという気持ちがタイトルにつながったと思います。

 

Q これまでずっと優勝を逃す惜しいことが続いていましたが、今回とこれまでとで分けたことは?

A 今回は負けている状態で攻めに行き過ぎなかったことが大きいです。先に点を取られても、1点を取る自信もありましたし、ゲームをコントロールできていたと思います。攻め急いでボール取られてカウンターを食らうシーンが多くなるから、タメを作ろうと。そういう時間を増やしながらできました。チームとしても成長しましたし、個人としても良くなっていると思います。ただ、個人としてはもう少しボールに触りたかったですし、ボールフィーリングも良かったので、ねんざがなければもう少し決定的なプレーをできていたと思います。

 

Q 延長戦はどんなことを考えながら戦っていましたか?

A 延長かなと思いながら試合をしていました。結構前半も後半も終了間際にセットプレーから危ないシーンがあったので、攻め急がないことを心がけてプレーできていたと思います。途中から相手の間で顔を出すシーンができてきました。後半の途中から3バックで回し始めて、それが理想的なのかなと。両CBが高い位置を取ってやる形もありますし、3バックで回す形もありなのかなと思います。カウンターを食らう危険性があるチームや、2トップでフラフラしている選手がいる場合は、守備では3バックではつかみづらいですし、あの変更が結果的に良かったのかなと思います。ビルドアップの形を変えたことで、ビルドアップの中で相手もプレッシャーをかけづらくなっていたと思います。

ただ、チームとしては、特に前半は良くないほうの部類に入るのかなと。これから良くなっていくというよりは、こういう勢いを大事にしていきたいですし、イケイケドンドンにならないようにしたいです。中を固められてもサイドを使う形をやりながら、チュンくんも使うという使い分けはできていたと思います。来ている相手にも冷静に落ち着いてプレーできていました。今日はイラクのプレッシャーに比べれば余裕があったのかなと。距離感良くサッカーをできました。その楽しさがより自分の良さにも、チームの良さにもつながっていければ良いのかなと思います。

 

Q タイトルの味はあらためていかがでしたか?

A シンプルにうれしかったですね。泣くとは思っていなかったのですが、自然と涙が流れてきました。タイトルを獲りに浦和に来たので、遅かった気もしますが、これでようやく成し遂げられて、これからポンポンポンと獲れるように、このタイトルがさらにこのクラブが成長していく証になればいいのかなと思います。

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