【無料掲載】2016Jリーグ2ndステージ第4節・大宮アルディージャ戦[柏木陽介][選手コメント]

○柏木陽介

「(ゴールした瞬間は)監督の方は行くという意識はなかったんだけど、あっちの方へ走って行ったら監督が居た。FKは、とりあえず集中していた。絶対に自分が蹴るって決めていたし、誰も別に立たなくていいと思っていた。それと、ノブ(加藤順大)が全然ボールを離さなかったんで、それに対してイライラしないようにしていた。それと、ウガ(宇賀神友弥)がずっと声を掛けてきたので、それにもイライラしないようにした。たぶんウガは『阿部ちゃんがボールに立った方がいい』って言っていたと思うんだけど、あそこは一番俺が決めれる位置だと思っていたから。そこらへんのイラつきを抑えて、後は集中、集中、集中、ここは絶対決めれるって。あと、ノブの位置が真ん中だったんで蹴りづらいなというところはあったけど、壁越して、後はコースに蹴れば絶対に入ると思っていた。少し迷ったけどね。ファーに蹴ろうかとも。ノブは俺の癖を掴んでいるはずやから、ニアに蹴ってくると思ってただろうし。でもブレたくなかった。自分のキックの質を信じたかったんで、そういうところで、なんせ自分に勝ったかなと」

 

Q   以前に阿部選手が決めていたことで、火が点いていた部分もあった?

「別に誰かが決めたから火が点くというのはない。ただ、年間通して1本は決めないと自分の中で納得がいかない。これからは2本くらいは決めなきゃいけないなとも思う」

 

Q  前半アディショナルタイムに同点に追い付かれて、ハーフタイムにどんなことを考えていたか。

「正直ちょっとイラッとしていたというか、マキ(槙野智章)とかと言い合いになるくらい。少し時間帯が悪い中で、間延びしすぎていてボールに行けない状況が続いていたかなと。前半のラスト5分くらいは特に。もうちょっとこう、前が行ったら後ろも押し上げなきゃいけないところがあったけど、今日は全体的に間延びしている時間が長かった。その中で縦に入れられて、前に運ばれてクリアミスが続いてCKになったから流れが悪かった。言い合いをしたけども、そういうことも大事かなと。スローインも、ウチほどあんなに繋がれるチームもないんじゃないかな。ちょっとマークが甘い気がする。全体的に暑かったのもあるけども、コンパクトにできなくて失点してしまったかなと。後ろだけの責任じゃなく、俺らもコンパクトにするために少し下げるなど、コミュニケーションが足りなかった」

 

Q  結果がどちらに転ぶか分からなかった試合内容ですが、どのような感想をお持ちでしょうか。

「決定的チャンスは、こっちの方が全体的には多かったかなと。前半の失点が無ければ後半も良い入りができたんじゃないかな。でも、勝たなきゃ駄目だったかな。どっちかと言われたら。負けなくて良かったんじゃなくて、勝たなきゃいけなかった」

 

Q  ボランチからシャドーにシフトするのは辛い面もあると以前、語っていましたが。

「早めやったから良かったけど、正直、(興梠、もしくは李の)どっちかが残っても良かったかなと。ちょっと全体的に(交代が)早かったかなというのはあるけど、監督の意向やから。俺もハーフタイムに監督と話して『シャドー、どう?』と言われたから、できるだけ早い方がいいかなという話はしていたけど、最終的にはしんどいから。でも、どちらかというと足下で受けながらゲームは作れたかな。そのバランスは悪くなかった。ヘディングのシーンは良い駆け引きはできて、本当はニアに叩き込めたけど、良い動き出しでゴールの枠に入れなきゃいけないと思った分、綺麗過ぎたかな」

 

Q  興梠選手がリオに行くことで、今日のように試合の頭からシャドーで起用される可能性もあります。

「どうなるか分からない。コンディションは良いと思っているんで、キックのフィーリングも良かったし。前に入ったらアクセントは付けたい。嬉しいことに、俺がボールを持つと全員が前に行っちゃってパスを出すとことがなくなることもあるから。そういう話もピッチ上やハーフタイムでして、『誰かひとりは止まって』と」

 

Q  興梠選手からオーバーエージの相談を受けて、柏木選手が背中を押したという話がありました。

「アイツ、意外に恥ずかしがり屋というか、嬉しいけど素直に受け入れられないというか、そこまでは分からないけど、代表とか面倒くさいと思うタイプかもしれへんけど、『こんなチャンスないのに、もったいない』と。俺なら絶対行くし。(興梠は)海外どうこうは考えていないだろうけど、あの舞台で活躍できたら歳関係なく良いことだし、俺も慎三が出ているところが見たいから全力で行ってほしいなと。人生一回、そんなもったいないことないなと。『出てくれ』と言われるのはオーバーエージで3人しか居ないし、こんな光栄なことはないから。(興梠にそれを)いつ言ったのかは言えへんよ。それ言ったらチクリになっちゃうでしょ。ふたり(興梠と遠藤航)が頑張る分、俺らもチームで結果を残さんといけない。俺は今日のブーイングは納得いってなくて、もちろん勝たなあかんかったけど、負けてはないわけやから。ハーフタイムのブーイングと試合終わってからのブーイングは、正直俺は納得いってないです。5連勝した後の引き分けで、そういう時こそ温かく『次、行こうぜ』と言ってもらえるのがチームかなと思うんで。いくらレッズは応援してくれる方が多いといっても、そこは納得いってないんで。一緒に戦っている分、そういう時こそ応援してもらいたい。3連敗の後はブーイングも当たり前。そんなん、当たり前。でも今日は5連勝の後の引き分け。何が悪いんかなと。皆戦っていたし、一生懸命やったうえでの結果やから。そこは皆さんも受け止めて、次、しっかり応援してほしいなと思う。俺が叩かれようがなんでもいいけど、俺はレッズ全体が前向きな方向に行ってほしいと思ってる。ビッグクラブだけど、選手に対しても多少リスペクトというか、それがほしいなと思う」

 

Q  次は鹿島ですが。

「やるべきことは変わらんから。しっかり集中してやる。今日みたいにオープンになる可能性もあるから押し込める時間もあるかもしれないし、結構前から来ると思うんで、自分たちらしくやるだけなんで、ビッグカードということじゃなくて、俺らは勝ち点3を重ねていく。ここで俺らが勝てれば、また上に行くチャンスが増えるし、負ければ厳しくなる。そういう試合になると思う。楽しんでいけたら。もちろん結果に拘るけど、あまり気負い過ぎず、追いかける立場の方が良いと思ってプレーすることが一番大事かなと思います」

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