【無料記事】シドニー戦に向けた練習で攻撃的な守備の確認【2016浦和レッズ・大原レポート】(2016/2/22)

浦和レッズは22日、2日後に控えるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)初戦のシドニーFC(オーストラリア)戦に向け、大原サッカー場でトレーニングを行った。

この日は練習に先立ち、午前10時から約1時間のミーティングを実施した。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督からはシドニーFCの特徴などが伝えられた模様。関根貴大は今季公式戦一発目で当たる相手について「センターバックに高さがあるので単純なクロスを入れても難しい。深くえぐってラストパスを出したりすることが大事になってくると思う」とイメージをふくらませていた。

午前11時過ぎから始まった練習では、各々がボールを使いながらウォームアップを開始。体を温めた後は4グループに別れ、ミニコーンやマーカーが配置されたエリアに移動してステップワークを実施した。その際、天野賢一コーチからは「スピードはゆっくりでいいから、しっかりと決められた回数で足を動かそう」という声が飛んでいた。

そして、恒例のロンドを経ると、次は3/4コートより狭めのグラウンドで11対11のミニゲームに移行。チームの組み分けは以下の通りだった。

 

 

 

BチームがシドニーFCのフォーメーションと思われる4−4ー2で戦うなか、Aチームは後列でのボール保持から縦パスを狙う基本戦術で戦い、前線にボールが入ったらDFラインが積極的に高い位置を取って陣形をコンパクトにする傾向が見られた。そして、ボールを失った瞬間、前線からドンドン相手にプレッシャーをかける姿勢を見せていた。

元々、狭いコートでのゲーム形式だったこともあるが、Aチーム全員が片方のコートに入っている状況も珍しくなかった。指揮官は指宿キャンプで攻守の切り替えをかなり意識づけしていたが、Aチームの選手たちはその意図を汲むようにトランジションの早い戦い方をしていた。

ただ、その戦術がうまくハマり、高い位置でボールを奪ってそのままシュートまで持っていくシーンはあったが、一方でBチームにハイラインの裏へ簡単にボールを出されてピンチに直結する場面もあった。この日はトレーニングということもあって、かなり大胆なライン取りをしていたが、本番ではどこまで「攻撃的な守備」を仕掛けていくのか注目して見ていきたい。

ゲームはプレー制限なし、リターンなし、リターンなしでダイレクトパス限定など、時間の経過とともに難易度の上がったシチュエーションに変わっていった。そのなかで最後は槙野智章がダイレクトで左サイドのスペースに縦パスを送り、そのプレーを前もって予測していた宇賀神友弥が反応してゴールを決めた。練習や実戦で去年から見られたホットラインの崩しがトレーニング終了のホイッスルとなった。

なお、李忠成はインフルエンザで練習には参加せず、シドニー戦も欠場する見込みとなっている。

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