仙蹴塵記

【選手の声から】特別編 梁勇基引退試合参加者コメント 梁勇基クラブコーディネーター、ベガルタ仙台レジェンズ・梁勇基フレンズの皆さん

MF 10 梁勇基クラブコーディネーター(ベガルタ仙台レジェンズ[2011-2013]、梁勇基フレンズ)

「まずは、今日という日を無事に迎えて無事終えられたことでホッとしています。本当に、ベガルタ仙台の社員の皆さんをはじめ、たくさんの皆さんのご協力のおかげで、今日のこの場が設けられましたので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」

Q:見事な4得点もあれば、GKやDFの好守に止められる場面もありました。メンバーが真剣勝負で挑んでくれたことをどう感じますか?

「いやあ、GKの選手は『やられたくない』という選手としての本能が働いたと思いますし、『あれでテンションがもう一段階上がった』と言っていた選手もたくさんいたので、そういう意味でも盛り上げていただいて、すごく感謝しています」

Q:ベガルタ仙台レジェンズ側でPKを取ったときに、レジェンズの10番から梁勇基フレンズの10番への交代がありましたが……?

「なんかチャンスがあったらそういうことをしたいという話をしていて、一応レジェンドチームの承諾を得ていました。そういうシーンがあって良かったですね」

Q:ゴール後のパフォーマンスは事前にいろいろ考えていたのですか?

「レジェンズの方はそこまで打ち合わせ等はなかったのですが、フレンズの方は岡山(一成)さんや中田洋介が中心になって、ハーフタイムのときに『ゴールを決めたらこういうことをしよう』というのを共有していたので、出せて良かったです」

Q:PKを決めた後のパフォーマンスは、かつて同期の中田さんと一緒にファン感謝の集いでやっていたものですよね。

※注:参考画像・2005年7月18日撮影。ファン感謝の集いでトラジ・ハイジの『ファンタスティポ』などを披露した

「そうですね。僕もやりながら『ちょっとこれ、伝わっているのかな……』という気持ちはありましたが、洋介と主に新人の頃にああいうことをさせてもらっていたので、そういう部分でも『懐かしいな』と思ってやらせてもらいました」

Q:梁さんより先に引退した人もいれば、現役の選手もいて、いろいろな人とベガルタ仙台の歴史などを感じさせる試合になりましたが、試合を終えてあらためて感じるものはありますか?

「そうですね。今日はベガルタ仙台でプレーして喜びも悔しさも分かち合ったメンバーもいますし、それにプラスして、自分のプロキャリアだけでなく学生時代から意識して切磋琢磨していた李漢宰、安英学さんと一緒にプレーできたのは、すごく自分の中では宝物ですし、本当に贅沢な、最高の90分だったと思います」

手倉森誠監督(ベガルタ仙台レジェンズ)

「これだけの人を集められることをしてきた梁の引退試合は、本当にベガルタの歴史の中に大きく刻まれた出来事です。仲間たちやサポーターをこれだけ惹きつけられる引退試合に感動しました。今日はベガルタ仙台レジェンドチームで再会したときに、『やはりサッカー人生の中であの頃が一番良かったと思いながらこれまでも生活しているだろう。だけど、俺たちが今までで最高だったということよりも、俺たちの歴史を塗り替えてくれるベガルタを望もう。だけれども今日はあの頃の思いになって、気持ちひとつサポーターに届けるものがあるだろう。必死にプレーしよう』と話をしました」

DF 25 菅井直樹アカデミースタッフ(ベガルタ仙台レジェンズ)

「久しぶりにユアスタでサッカーができて、なおかつレジェンドの梁勇基の引退試合ということで、非常に感慨深く、いい思い出になりましたね。ほぼ全員知っている選手で、懐かしい気持ちと、負けたくない気持ちが蘇りました。来季で僕は23年目ですが、僕はアカデミーの方でまだまだやらなければいけないことがあるので、そっちを頑張っていきます」

FW 18 ウイルソンさん(ベガルタ仙台レジェンズ)

「8年ぶりくらいでしょうか。自分の家に戻るような気持ちで来日させてもらって、久しぶりに仲間にも会えました。仙台は思い出深いチームなので、これほど特別な選手の引退試合に招待してもらって、仲間とプレーできたのはすごく幸せなことです。梁さんが引退したことは去年に聞いていましたが、引退試合をすることは1か月前くらいに電話をもらって、『参加するしかない』と思いました。振り返れば梁さんに多くのことでお世話になりましたし、彼とはたくさんの思い出がありますからね。最初はちょっとバタバタしたけれども、だんだん自分の良さは出せたでしょうか。こんなに長い時間をプレーできるとは思っていなかったのですが。サポーターが応援歌を覚えてくれていたことも嬉しかったですね」

GK 16 林卓人さん(ベガルタ仙台レジェンズ)

「(梁さんの)引退を聞いたときは寂しさもありました。歳を取れば必然かもしれないけれども、ずっと背中を追いかけてきて、同じ時間を過ごして、ずっと目標にしてきてもっと長く一緒にプレーしたいと思ってきた人です。同じ年に引退できたことにはまた縁みたいなものを感じています。選手としてもそうですけれども、選手同士を超えた大切な先輩で、大切な友人です。その関係は、サッカーがなくなっても続いていくとは思いますけれども、サッカーがないとそういう出会いもなかったので、あらためてそういうスポーツの素晴らしさを今日は感じました」

FW 24 赤嶺真吾さん(ベガルタ仙台レジェンズ)

「本当に楽しかったですね。梁勇基さんのため、選手もそうですが、ファンやサポーターのみんなが協力してくれました。勿論勇基さんの人柄があってのことですし、たくさんの方に感謝しています。梁さんとは近いポジションですが、キックの精度やパスのタイミングもやっぱり懐かしかったですね。やっていて面白かったという印象です。(2トップを組んだ)ウイルソンの体型が変わっていたのにはびっくりしましたけれども、タイミングとかも合って、ウイルソンのゴールを自分がアシストできたので、なんか懐かしかったし、楽しかったですね」

MF 11 関口訓充選手(ベガルタ仙台レジェンズ)

「すごく楽しかったですし、ベガルタの最高順位だったときのメンバーが戻ってきてくれて、そういう選手と一緒にボールを蹴って、自分はまだ現役ですけれどもここから頑張ろうという気持ちにさせてもらえたので、非常にいい機会になりました。ベガルタをずっと引っ張ってきた選手で、自分の中では梁さんを越えようと毎年イメージしてきました。自分に成長するきっかけを与えてくれた選手です。いい時間を過ごせたと思います」

FW 11 佐藤寿人さん(梁勇基フレンズ)

「僕自身は勇基がルーキーイヤーだった一年間(2004年)でともにベガルタ仙台の一員としてプレーして、その後は同じJ1の舞台で優勝争いをしていたライバルの勇基、という間柄だったのですが、本当に最後に勇基のスピーチでもあったように、勇基自身も感じたと思いますし、僕ら仲間もそういうサッカーの楽しさを今日の90分で作ることができたので、あらためてこの空間は梁勇基という素晴らしい選手がこの仙台で長く残してきたものが作ってくれたと感じました」

DF 13 平岡康裕さん(梁勇基フレンズ)

「またこのピッチに立てたのはすごく嬉しかったし、梁さんの引退試合に花を添えられて楽しい時間でした。僕は(選手引退時に)直接仙台サポーターに挨拶できなかったのですが、こういう花束をもらえる場を皆様の前で設けてもらえたことも、すごく嬉しかったですね。梁さんは偉大な選手で、ベガルタを象徴する人なので、このような試合に呼んでもらえただけでも僕は光栄です」

GK 1 高桑大二朗さん(梁勇基フレンズ)

「(好セーブ連発)これもやはり梁に対するリスペクトですね。本気でやらないと、というのがあったし、自分でもやりながら盛り上がっちゃった。けれども彼の良さも出ていたし、一緒に戦った仲間と最高の場でやらせてもらえて良かった。僕が引退したとき(2009年)の徳島のホーム最終戦が仙台で、試合後に梁たちにも送ってもらって、そのときに仙台がJ1に上がったんですよね。こういう世代交代があったことも、仙台との縁を繋いでくれたんだな、と思います」

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ