明治安田J2第37節 熊本戦・第一報 中島元彦のゴールで早々に先制も、押し切られて3失点し1-3で逆転負け。プレーオフ進出の機会は最終節に持ち越し
ベガルタ仙台は明治安田J2第37節を他会場より一日遅れて戦った。この熊本戦では、前節・愛媛戦から先発メンバーを1人変更。出場停止明けの相良竜之介が先発入りした。ゲームキャプテンは郷家友太が務めた。
仙台は激しいプレッシャーをしかけ、立ち上がりから相手陣内に攻めこむ。2分、右サイドでボールを奪うと鎌田大夢が深い位置まで攻め上がり、クロス。これをゴール前に走りこんでいた中島元彦が左足でフィニッシュし、仙台が先制した。中島の今季13点目で、仙台は早くも1-0とリード。
4分、仙台は右サイド遠目でFKを獲得。鎌田大夢のキックをファーサイドで菅田真啓が折り返すと、これを小出悠太がミドルシュート。これは相手GK田代琉我に止められた。その後は互いに中盤での保持からチャンスをうかがう展開となったが、16分に意外な形でスコアが動く。熊本がサイドから送ってきたロングボールを、ゴール前で石川大地に右足でダイレクトで合わせられ、失点。シンプルなかたちから仙台は追いつかれ、1-1となった。
仙台は相手のボール回しを落ち着いて食い止め、28分にカウンターからチャンス。相手CKを返して中島、エロンと繋ぎ、鎌田が飛び出してゴール前に迫るが、田代に阻まれた。
その後はまた互いに中盤でのせめぎ合いが続き、なかなかシュートが生まれない。ようやく40分、仙台は奥山政幸が浮き球のパスをゴール前に送ると、エロンが繋いで中島がシュート。これは相手にブロックされて枠を外れた。これで得たCKも鎌田のキックが直接ゴールラインを割ってしまった。43分にはエロンのポストから工藤蒼生がミドルシュート。これは相手DFに当たってコースが変わり、田代にキャッチされた。45+1分には左に開いた中島のクロスにエロンが走りこんだが、合わせられなかった。前半は1-1で終了した。
ハーフタイムでの選手交代はなし。後半立ち上がりの47分、仙台は右サイドで繋いでエロンがペナルティーエリア内の競り合いで倒れるが笛は鳴らず。プレー続行後、鎌田が右からクロスを送ったが、これは田代にキャッチされた。52分にはカウンターでエロンから中島に繋ぎ、ペナルティーエリアで競り合うが通らず。
55分、仙台は後半最初のシュート。真瀬のクロスにファーサイドのエロンが合わせたが、惜しくもゴール左に外れた。60分に仙台は2選手を交代。相良とエロンをオナイウ情滋と石尾陸登に交代した。その直後、陣形が整わない間に仙台はサイドチェンジで左サイドを突かれ、石川に際どいシュートを打たれたが、これは上に外れた。これはしのいだが、直後の61分、右サイドからまたもクロスを送られ、石川にヘディングシュートを決められた。仙台は逆転を許し、1-2とされた。
66分、仙台はオナイウが運んで右に展開。真瀬のクロスに郷家が合わせたが、これは田代の正面だった。75分には真瀬と工藤蒼に代わり、梅木翼と松井蓮之が入った。しかしなかなか状況は変わらず、78分、守りが薄くなったところで林彰洋と一対一の状況を作られ、大﨑舜にゴールを許してしまった。仙台は1-3と苦しくなった。
81分、仙台は右CKに菅田が合わせた。これはループシュート気味に相手ゴールに飛んだが、田代に弾かれた。87分、仙台は鎌田から松下佳貴に交代した。仙台は菅田を前線に上げてパワープレーを敢行。90+3分、スルーパスを受けて松井が抜け出しシュート。これは枠を外れてしまった。その後も菅田らがシュートに持ちこむも、ゴールネットを揺らすことはできず。1-3で敗れてしまった。
あまりにも痛い敗戦となってしまった仙台だが、次節で勝てば自力でプレーオフに進めるチャンスは残されている。森山佳郎監督は「選手にも自分に何ができるのか、チームに対して何ができるのかを考えて準備をしてほしいし、僕らスタッフも最大限の準備をしていきたい」と、前を向いてリーグ最終節に向かう意志を示した。
reported by 板垣晴朗