仙蹴塵記

明治安田J2第36節 愛媛戦・第一報 苦しい前半を乗り切り中山仁斗とエロンのゴールで勝利。2-0で、2試合連続無失点

ベガルタ仙台は明治安田J2第36節・愛媛戦で、前節・横浜FC戦から先発メンバーを2人入れ替えた。奥山政幸と中山仁斗が先発入り。相良竜之介は警告累積で出場停止。ゲームキャプテンは郷家友太が務めた。

仙台は開始早々愛媛FWベン・ダンカンに右サイドからゴール前に入られてシュートを許した。しかしこれは枠外。その後はしばらく両者とも中盤で潰し合い、シュートがなかなか生まれない時間が続く。
仙台は11分、13分と自陣で繋ごうとしてボールを失うピンチがあったが、これは相手のシュートミスもあって難を逃れた。16分、ようやく仙台は右サイドでチャンスを作り、エロンが反転してシュート。これは相手DFに当たってコースが変わり、CKになった。ここでの連続CKのチャンスでは、決められず。19分、仙台は中島元彦が左サイドからクロス。相手に当たって軌道が変わったが、これを郷家が頭でミートした。しかしこれはGK辻周吾に止められた。
22分には自陣でボールを奪い返され、左サイドから茂木駿佑にシュートを打たれた。しかしこれは林彰洋が食い止めた。25分には相手CKのこぼれ球から谷本駿介にシュートされるも、これは枠外。苦しい時間が続いた。
ピンチをしのいだ仙台は29分、CKから決定機。こぼれ球を真瀬拓海がシュートしたが、これは左に外れた。32分には中島が左サイドからミドルシュート。これは辻に弾かれた。こぼれ球へのエロンのシュートもブロックされた。42分にはCKの流れから、小出悠太が左サイドよりシュート性のクロスを送るが、ゴールラインを割った。45+4分には相手陣内で攻勢をかけ、CKを奪取。45+5分、この日8本目のCKから、ついに中山仁斗がゴール。中山の今季6点目で仙台が先制し、1-0で前半を終えた。

仙台はハーフタイムで、中山からオナイウ情滋に交代。早速オナイウの入った右サイドから押しこむと、49分、ペナルティーエリアでの中島のラストパスにエロンが滑りこみながら合わせ、ゴール。エロンの2試合連続、そして今季3点目で、仙台が2-0としてリードを広げた。
54分、仙台はCKから菅田真啓がヘディングシュートを打ったが、これは辻に阻まれた。58分には右から工藤蒼生が上げたクロスを中島が折り返し、エロンがシュート。これは辻の正面だった。
69分、仙台はオナイウが右サイドの深い位置で倒されてFKを獲得。ここからのこぼれ球を工藤蒼がシュートしたが、これは大きく外れた。工藤蒼は72分にもFKの流れからミドルシュートを狙ったが、これはブロックされた。
75分に仙台は2選手を交代。エロンと鎌田に代わり、梅木翼と松井蓮之が入った。84分には郷家から石尾陸登に交代。直後に中島が左サイドからミドルシュートを打ったが、これは辻の正面だった。85分に相手ロングスローから頭で繋がれてピンチになったが、シュートミスで助かった。
89分、仙台は中島から松下佳貴に交代。松下がトップ下に入る4-2-3-1を初めて実戦で採用した。90+3分、オナイウのクロスに梅木が飛びこんだが、シュートは惜しくもゴール左へ。最後は相手陣内で時間を使い、2-0で逃げ切った。

苦しい前半を乗り切って先制し、後半立ち上がりにたたみかけた仙台。2試合連続無失点で勝利した。森山佳郎監督は前半は予想以上に相手のプレッシャーが厳しくボールを持てなかったことを認めた一方で「前半の終了間際、後半の入りのところで非常に時間帯としては最高の時間に点を取れて、そこからはかなり落ち着いてボールを動かすことができた」と、苦しいときも含めた試合運びを評価。「3点目も取れれば最高の勝利だったのですけれども、2試合連続クリーンシート(無失点)の複数得点で勝つことができて非常に良かった」と、この勝利の意義の大きさを口にした。

reported by 板垣晴朗

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