明治安田J2第34節 秋田戦・第一報 7分の失点を取り返せず0-1で敗戦。クラブ設立30周年記念試合は痛すぎる結果に終わる
10月7日のクラブ設立記念日にちなみ、明治安田J2第34節はベガルタ仙台のクラブ設立30周年記念試合として開催された。秋田を相手にするこの試合で、仙台は前節・山口戦から先発メンバーを一人入れ替え。山口戦で途中出場した石尾陸登が第18節・いわき戦以来となる先発となった。ゲームキャプテンは郷家友太が務めた。
仙台は立ち上がりに秋田の圧力を正面から受ける格好になった。耐えたいところだったが、7分、一度は林彰洋がクロスからのシュートを弾いたものの、梶谷政仁に押しこまれて先制点を許してしまった。
0-1とされた仙台はすぐさま押し返し、9分にエロンが左サイドから運んでチャンスメイク。しかし中島元彦のシュートはGK山田元気におさえられた。17分には中島が左サイドから直接FKでゴールを狙ったが、これは壁に跳ね返された。18分には鎌田大夢が左サイドからミドルシュート。これは相手に当たってコースが変わり、わずかに右へ外れた。
仙台の攻勢は続く。21分にはゴール正面でおさめたエロンのポストから中山仁斗がシュートしたが、これはわずかに左へ外れた。30分には左サイドで繋ぎ、中島が振り向きざまにシュート性のクロス。これは惜しくもゴール前を横切りそれていった。35分には菅田真啓の縦パスから相手守備ブロックに攻め入り、エロンがシュートを狙うもブロックされた。38分には鎌田の縦パスを受けて真瀬拓海がダイレクトでシュート。これは打ち上げてしまった。45+2分には小出悠太がサイドチェンジから動き直し、リターンのボールをミドルシュートしたが、これはブロックされた。
仙台は立ち上がりの失点後は攻勢に出たが、得点できず0-1で前半を終えた。
ハーフタイムでの選手交代はなし。50分、仙台はCKをもぎ取る。こぼれ球を最後は姿がシュートしたが、これは打ち上げてしまった。
62分、仙台は中山から相良竜之介に交代した。その相良が68分に左サイドのカットインからシュートしたが、これは山田に止められた。
76分、仙台は3選手を交代。エロン、松井、鎌田に代わり、梅木翼、松下佳貴、工藤蒼生が入った。相手を押しこみ、松下のCKや石尾のロングスローから打開をはかるが、秋田の堅守に苦しめられる。85分には松下のクロスを石尾がボレーシュートしたが、これは山田の正面だった。
86分、仙台は中島からマテウス・モラエスに交代。菅田を前線に上げてパワープレーに出た。90+3分、猛攻から真瀬が押しこんだが、その前のプレーがオフサイドでノーゴール。しかし90+5分、真瀬がPKを獲得した。キッカーは梅木。しかしこの一撃は、無情にも相手GK山田の手にわずかに当たってコースが変わったため左ゴールポストに跳ね返されてしまった。仙台は最後までゴールに見放され、0-1で敗れた。
クラブ設立30周年記念試合に、敗戦の記録が残ってしまった。J1昇格プレーオフ進出に向けて痛すぎる敗戦に、試合後の選手達の表情は重苦しいことこの上なかったが、森山佳郎監督は試合後にチームに向け「もう残り4試合を勝つしかなくなった」と呼びかけたという。「負けたことではっきりしたというか、2週間後に横浜FCに勝つため、今から準備は始まっています」という監督の言葉の通り、結果を出すため、勝つためだけに何ができるかを、このクラブに当事者として関わる者全てが考えなければならない。
reported by 板垣晴朗