明治安田J2第31節 藤枝戦・第一報 軽い守備で失った3点が重くのしかかる。2-3で打ち合いに敗れる
明治安田J2リーグ第30節・群馬戦を引き分けで終えたベガルタ仙台は、ホーム連戦の1試合目である第31節・藤枝戦に向けて先発を5人変更した。真瀬拓海、實藤友紀、松下佳貴、中島元彦、エロンが先発。ゲームキャプテンは郷家友太が務めた。また、この試合から、仙台の選手たちがクラブ設立30周年記念ユニフォームを着用した。
仙台は立ち上がりから相手の高い最終ラインの裏を狙ったが、逆襲から先制を許す。4分、相手のロングボールを受けた矢村健にセンターバックの間を走られ、左サイドの角度のないところからのコースにシュートを決められてしまった。開始早々、仙台は0-1とされた。
先制された後、仙台は守備で落ち着きを取り戻して反撃の機を待つ。23分、相手陣内でボールを動かし、攻め上がった實藤がクロスを送ったが、これは北村海チディにキャッチされた。
思うように攻撃をしかけられない仙台は、30分に再び押し切られた。千葉貫汰のキープから梶川諒太にゴールを奪われ、0-2とされてしまった。
33分、仙台は松下のCKをファーサイドの相良竜之介がシュートしたが、これは右に外れた。36分には右サイドでFKのチャンス。だがこれをカウンターで返されて大ピンチに。ここでは相手のシュートが枠を外れ、仙台は命拾いした。41分、仙台はカウンターからエロンがクロス。これに中島が合わせたが、シュートは枠を外れた。しかし43分に執念が実る。左サイドのコンビネーションで崩し、中島のパスを受けた松井蓮之がポスト、郷家が蹴りこんで1-2とした。郷家は今季4点目。
仙台は45+2分に中島の直接FK、続けてCKのこぼれ球からの奥山政幸のミドルシュートでゴールを襲ったが、いずれも北村に弾かれた。仙台は守備の緩いうちに喫した2失点ぶんを取り返せないまま、1-2でハーフタイムを迎えた。
ハーフタイムでの選手交代はなし。49分、仙台は相手クロスから決定的なシュートを打たれたが、これは實藤がゴールライン前でクリアした。53分には真瀬のクロスからエロン、松下と連続でシュートしたが、これは北村に止められた。さらに押し切りたいところだったが、55分、仙台はまたも単純なかたちから失点。ロングボールをおさめられると、矢村に切り返されてゴールを失った。これでスコアは1-3に。
58分、仙台はペナルティーエリアで縦パスを受けたエロンがターンしシュート。これは北村の正面だった。64分には相良が左サイドから切り返しシュート。だがこれは枠外だった。
66分、仙台は一気に3選手を交代。相良、松下、エロンに代わり、オナイウ情滋、工藤蒼生、中山仁斗がピッチに入った。70分に中山のポストから中島が左足でシュートしたが、ジャストミートせずおさえられた。中島は74分にも右サイドの連係からシュート。だが左に外れた。直後に中島が名願斗哉に交代した。
77分、仙台はオナイウのクロスに郷家が頭を合わせたが、ゴール左へ外した。79分にはペナルティーエリアでボールをおさめた中山が反転してシュート。だがこれも枠外。80分には松井から菅原龍之助に交代した。82分、仙台は菅原の折り返しを真瀬がヘディングシュート。しかしこれも北村のセーブで弾かれた。85分にはオナイウのロングスローのこぼれ球を真瀬がシュート。惜しくも上に外れた。88分にはクロスのこぼれ球を郷家が打ったが、これも浮いてしまった。
しかし攻め続けた仙台は90分、オナイウのクロスが相手のオウンゴールを誘い、1点差に詰めた。なおもハイボールからの猛攻は続く。だがシュートの精度を欠いて3点目は生まれず、2-3で仙台は敗れた。
森山佳郎監督は2得点に到った攻撃のかたちについては評価したものの、守備については基本的な寄せの強度を欠いたことを重く見て「みっつとも、自分たちの中ではない失点の仕方をしてしまった」と猛省。プレッシャーを強める部分の共有が徹底できていなかったことと合わせ、守備の立て直しは急務だ。
reported by 板垣晴朗