仙蹴塵記

明治安田J2第29節 いわき戦・第一報 中島元彦の2ゴールで試合を決め、2-0の勝利。第10節以来の2点差で逃げ切る

ベガルタ仙台はホーム・ユアテックスタジアムに戻って迎える明治安田J2第29節・いわき戦で、前節・千葉戦から先発メンバーを3人入れ替えた。真瀬拓海、小出悠太、鎌田大夢が先発出場。ゲームキャプテンは郷家友太が務めた。

仙台は有田恵人が左サイドMFに、中島元彦がFWに入る布陣。4分、中島のスルーパスを受けてエロンが左サイドから抜け出てシュートしたが、これはGK立川小太郎にセーブされた。しかし8分、左サイドからのスローインを中島が相手を背負いながらおさめ、反転しシュート。これが見事決まって、中島はこれが今季10点目。仙台が先制し1-0とした。

仙台の攻勢が続く。14分にはクロスのこぼれ球を中島が遠目からシュートしたが、これはジャストミートせず左へ外れた。18分には相手陣内右サイドで直接FKのチャンス。中島がゴールを狙ったが、これは壁に止められた。28分には右サイドからのエロンのパスを受け、有田がシュート。これは立川に阻まれた。

前半のうちに選手を交代して変化をつけたいわきがボールを持つようになると、仙台はなかなかシュートまでいけなくなったが、それでも激しいプレスで相手の攻撃も中盤で潰す。仙台はまず堅実に相手を食い止めて前半を終わらせ、1-0で試合を折り返した。

ハーフタイムでの仙台の選手交代はなし。後半開始早々、仙台は中島のスルーパスを受けて有田が左から抜け出しシュート。だがこれは立川に止められた。48分には鎌田のFKに中島が頭を合わせたが、これはゴール右に外れた。57分には逆に相手に直接FKを与えてピンチになったが、ここは仙台の壁がブロックしてしのいだ。

65分、仙台は有田とエロンを、相良竜之介と梅木翼に交代した。68分に高い位置でのカットから、梅木が右サイドからクロスを送るが、これは立川にキャッチされた。仙台の勢いが続く73分、相良が左CKを獲得。鎌田のキックを菅田真啓が折り返すと、これをトラップした中島が倒れこみながらシュート。相手のクリアが間に合わずゴールに吸い込まれ、仙台が2-0とした。中島はこの日2点目で、シーズン11点目。

仙台は75分、鎌田と中島を松下佳貴とオナイウ情滋に交代。オナイウのロングスローも加え、仙台が流れを引き寄せた。90分には郷家からマテウス・モラエスに交代。5バックにして逃げ切り体勢に変わり、相手に与えたセットプレーも弾き返す。仙台は2-0で試合を終え、2試合ぶりに勝利した。

無失点の2点差勝利は、実に第10節の山形戦以来。森山佳郎監督は、「強度、切り替え、ハードワーク、球際、そのへんがJ2でトップクラスのいわきに対し、その部分でも力負けすることはほぼなかった」とチームの戦いぶりを称えた。

reported by 板垣晴朗

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