仙蹴塵記

明治安田生命J2第15節 山形戦・第一報 氣田亮真の先制点と中島元彦のゴールで二度勝ち越し。後半アディショナルタイムに勝負を決め2-1で勝利

山形との“みちのくダービー”で勝利を目指すベガルタ仙台は、前節・水戸戦から先発メンバーを5人変更。真瀬拓海が明治安田生命J2第7節・長崎戦以来となる先発入りしたほか、内田裕斗、エヴェルトン、相良竜之介、山田寛人が先発した。ゲームキャプテンは小出悠太。

コイントスの結果、エンドが入れ替わってスタート。仙台は3分、氣田亮真が右サイドで倒されてFKを獲得。鎌田大夢が送ったボールに逆サイドの小出が走りこんだが、これは外してしまった。11分には右CKから氣田が蹴りこんだが、その前のプレーがオフサイドとなりノーゴールとなった。14分には左サイドから元仙台の田中渉のシュートを受けたが、これはポストに助けられた。

29分に仙台は自陣から細かく繋いでスピードアップ。真瀬のクロスを逆サイドで相良がミートしたが、これは打ち上げてしまった。だが32分、ついに均衡を破る。右サイドの高い位置でボールを奪い、鎌田がペナルティーエリアに進出。一度は止められたがボールを奪い返し、この鎌田のパスを氣田が蹴りこんでゴール。仙台が氣田の今季3点目で先制し、1-0として前半を終えた。

ハーフタイムでの仙台の選手交代はなし。後半立ち上がりに仙台は相手の圧力を受けたが、小出らが粘ってチアゴ・アウベスに寄せ、サイドにボールを追いやる。イサカ・ゼインに打たれたシュートはサイドネットに外れた。その後は仙台がボールを持てるようになると、相手陣内でのFKからチャンスをうかがう。66分にはFKの二次攻撃から小出がシュートを狙ったが、これはブロックされた。
70分、エヴェルトンがこぼれ球を拾ってミドルシュート。これは枠外だった。73分に仙台は2選手を交代。内田から秋山陽介、山田寛人から中山仁斗に代わった。さらに78分には郷家友太からフォギーニョ、相良から中島元彦に交代した。

仙台は相手最終ラインの背後を狙ってゴールを目指したが、85分に左サイドからのボールをクリアしきれず繋がれ、途中出場の藤本佳希にゴールを許してしまった。

1-1とされた仙台は、89分に氣田から梁勇基に交代。猛攻を続ける。90+1分、フォギーニョのクロスに中島が合わせたが、クロスバーに弾かれてしまった。90+3分には真瀬が攻め上がって左足でシュート。これは後藤雅明に止められた。90+5分には連続攻撃からフォギーニョがシュート。これは枠を外れた。それでも諦めなかった仙台は、90+6分、真瀬のラストパスを受けた中島が左足で放ったシュートが見事な軌道を描いてゴール。再び勝ち越して2-1とした。仙台はこのまま逃げ切り、みちのくダービーで大きな勝利を手にした。

伊藤彰監督はこの勝利について「仙台も山形さんもいろいろな思いがあるダービーマッチで勝てたことは、ひとつ我々にとっては大きな一勝だと思いますので、これを次に繋げていきたい」とその重みを口にした。この結果を契機に、仙台は勝点3を積み重ねていきたいところだ。

reported by 板垣晴朗

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