仙蹴塵記

明治安田生命J2第14節 水戸戦・第一報 攻撃の組み立てがままならず、無得点。後半立ち上がりの失点を取り返せず0-1で敗戦。

明治安田生命J2第12節から短い間隔で3試合を戦う日程も、今節がラスト。ベガルタ仙台はこの第14節・水戸戦で、前節から5人の先発メンバーを入れ換えた。福森直也、秋山陽介、松下佳貴、加藤千尋、中山仁斗が先発入りした。ゲームキャプテンは小出悠太。

コイントスの結果、キックオフはエンドを変えて行われた。仙台は開始早々、中山がボールをおさめて左サイドから進入。最後は松下が遠目からシュートを狙ったが、これは左に外れた。立ち上がりは中盤でなかなかボールが落ち着かず水戸に連続でCKを与えたが、これをしのぐと仙台が中盤でボールを動かせるようになる。
しかし16分、右サイドで寺沼星文の抜け出しからシュートを許す。これは林彰洋がセーブ。19分にも相手のペナルティーエリア進入を許し、福森がなんとかカバーしてかきだすなど、ピンチが続いた。仙台最終ラインの裏を狙い続ける水戸に対して、我慢の時間が続く。
32分に仙台はようやく反撃。鎌田大夢の左CKを折り返し、郷家友太がヘディングシュートをしたが、これはゴールラインを割った。だがこの後が続かず、44分には相手FKからゴール前に転がされてピンチに。これは林が落ち着いてセーブした。前半終了間際に仙台は連続でシュートチャンスを迎えたものの、郷家のシュートが右ポストに嫌われるなどして決められず。仙台はシュートをなかなか打てないまま0-0で前半を終えた。

仙台は後半から鎌田と郷家に代えて、エヴェルトンと中島元彦を投入。しかし50分、エヴェルトンが自陣でボールを失ったところからカウンターを受け、草野侑己に先制ゴールを許してしまった。
0-1とされた仙台は、59分に加藤から山田寛人に交代。60分には中島のクロスから決定機を狙うが、ファウルでシュートにはできなかった。その後はしばらく両チームともシュートが打てない時間が続く。70分に中島が右サイドからシュートを狙ったが、相手DFにブロックされた。
71分、仙台は氣田から相良竜之介に交代。74分に中島の左CKからのこぼれ球を相良がシュートしたが、これは枠を外れた。80分には福森からフォギーニョに交代した。しかしなかなか攻め手を繰り出せないまま時間が進む。90分、仙台は相良のクロスに中山が合わせたが、枠を外れた。
前節同様に菅田を前線に上げてパワープレーをしかける仙台。最後のCKでは林も上がって猛攻をかけたが、水戸のブロックを崩せない。仙台は後半立ち上がりの失点を取り返せず、痛い敗戦を喫してしまった。
伊藤彰監督は「前半途中から守備の強度が下がってしまった」「もっとつないでいきたかった」ことを反省点として述べた。セカンドボールを拾える態勢になっていないときにロングボールを蹴ってしまったことなど、拙い試合運びで流れを手放してしまったことが響いた敗戦だった。

reported by 板垣晴朗

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