仙蹴塵記

明治安田生命J2第13節 秋田戦・第一報 二度の先行を許しながら追いつく。相良竜之介の2試合連続弾と終盤の菅田真啓のゴールにより2-2

今季初の連勝を目指して明治安田生命J2第13節・秋田戦に臨んだベガルタ仙台は、前節と同じ11人で先発のラインナップを組んだ。ベンチには蜂須賀孝治が入った。ゲームキャプテンは小出悠太。キックオフ1時間前には、試合前日に誕生日を迎えたマスコットのベガッ太さんの“お誕生会”が行われた。

仙台は5分に秋田のロングスローからサインプレーを二度受けたが、これは左サイドをおさえてゴールを割らせない。しかし8分、右サイドを抜け出されると、クロスの折り返しを才藤龍治に決められ、先制された。

0-1とされた仙台は、13分に相手陣内右サイドでボールを奪い返し、エヴェルトンが遠くからシュートを狙ったが、これはGK圍謙太朗の正面だった。17分には相良竜之介が左サイドを抜け出し、そのラストパスに郷家友太が合わせたが、シュートは惜しくも右に外れた。仙台はボールを保持しながらなかなかシュートまで持ちこめない時間が続く。31分と32分には相手カウンターからピンチになったが、菅田真啓らのブロックでしのいだ。

37分には攻め上がった若狭大志が氣田亮真のパスを受けシュートするが、ブロックされた。仙台は攻撃の手を緩めず、相手陣内でゲームを進める。すると39分、氣田が右サイドで3人を引き寄せてパス。これを相良が蹴りこんで、同点ゴールを決めた。相良の2試合連続ゴールで仙台は追いつき1-1にして前半を終えた。

ハーフタイムでの仙台の交代はなし。後半の立ち上がりの仙台は秋田の圧力を受けて苦戦したが、徐々に反撃。60分、右サイドで繋いで、氣田のパスを郷家がシュート。これは上に外れた。66分に仙台は相良から加藤千尋に交代した。72分、その加藤が氣田のクロスに合わせたが、圍にセーブされ惜しくもゴールできなかった。

CKのチャンスを多くつかみながらも相手の懸命な守備に跳ね返された仙台。79分には加藤のCKを若狭が落としてエヴェルトンがシュートしたが、これは浮いてしまった。直後に仙台ベンチは3人を交代。氣田、山田、郷家から、梁勇基、フォギーニョ、中山仁斗に代えた。

攻勢に出た仙台だが、82分に痛恨の連係ミス。右サイドで飛び出した林彰洋の後方にボールがこぼれ、才藤に押しこまれてしまった。

1-2とされた仙台は、猛攻をしかける。90+2分、連続攻撃から押しこんだが、これはオフサイド。だが諦めず攻め続け、90+3分に菅田が執念で押しこんで今季2点目。再び追いついた。仙台はその直後にも連続攻撃で松下がシュートに持ちこむも、惜しくも枠外。2-2で試合を終えた。

仙台は魂のこもった戦いで勝点1をもぎ取ったものの、連勝は逃した。伊藤彰監督は最後に追いついたことについて「選手の力とファン、サポーターの後押しで追いつけたこと、勝点1を拾ったことはポジティブにとらえたい」とする一方で、「後半に入っても幾度かチャンスがありながら、先にCKの部分やビッグチャンスのところで取れていなかったところ、これを取りきる状況にしていかなければいけない」と、2点目を取る好機を逃すうちに失点したことを大きな反省材料とした。

reported by 板垣晴朗

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ