仙蹴塵記

明治安田生命J2第2節栃木戦・第一報 栃木の堅守に手を焼くも、押しこんだ後半に山田寛人が復帰後初ゴール。ホームで今季初勝利

ホーム開幕戦で今季初得点と初勝利を狙うベガルタ仙台は、前節から先発メンバーを1人入れ換えてこの試合に入った。仙台アカデミー出身の郷家友太が、仙台の選手として先発で初出場を果たした。ベンチには今季初めて松下佳貴が入った。ゲームキャプテンは小出悠太。全身ゴールドの今季ファーストユニフォームのお披露目試合ともなった。

ホーム開幕戦からコイントスで陣地が入れ替わってスタートしたこの一戦。仙台は立ち上がりにエヴェルトンのスルーパスを受けた郷家がペナルティーエリア内で倒れたが、これはPKとならず。逆に3分に大森渚生のシュートを受けたが、ブロックした。
仙台は11分には相手スローインから、14分には相手CKの二次攻撃からシュートを許したが、林彰洋がセーブ。20分に真瀬拓海のクロスにホ・ヨンジュンが頭で合わせたが、これは相手GK藤田和輝にセーブされた。

なかなかペースを握れない仙台だが、37分に真瀬がCKを獲得。中島元彦からのボールを郷家がワントラップからシュートしたが、これは浮いてしまった。41分にはホ・ヨンジュンのポストプレーを受けて左サイドに抜けながら中山仁斗がシュートしたが、これはゴール右に外れた。仙台はもどかしい展開での0-0で前半を終えた。

ハーフタイムでの選手交代はなし。仙台は47分、エヴェルトンがボールを拾って繋ぎ、中島が相手を引き連れながらミドルシュート。これは枠を外れた。55分にはエヴェルトンが相手ゴール正面遠目でFKを獲得。中島が直接ゴールを狙ったが、グラウンダーのシュートは藤田に止められた。

65分、仙台はホ・ヨンジュンと中島から、山田寛人と遠藤康に交代。遠藤はセットプレーのキッカーとしても変化をつけ、72分にはFKを右に開いた山田に展開。山田のクロスにキム・テヒョンが頭を合わせたが、これはゴール左に外れた。

82分、仙台はCKのチャンスで郷家と相良竜之介を松下とオナイウ情滋に交代。この場面では相手の堅守に阻まれた。仙台はワンサイドゲームに持ちこみながらゴールが遠かったが、アディショナルタイムを前にした90分、ついにこじ開ける。エヴェルトンのパスから山田と中山、遠藤のコンビネーションで崩し、山田がフィニッシュして仙台復帰後初ゴール。ついに1-0とした。

90+2分、仙台は中山から蜂須賀孝治に交代。栃木のパワープレーをしのぎ、1-0で逃げ切った。

仙台は開幕2戦目で今季初勝利。殊勲の山田は「自分の得点で勝つことだけを意識してピッチに入った」という意気込みが実ったかたちとなった。

試合後には、昨季をもって現役を引退した富田晋伍氏の引退セレモニーが開催され、スタジアムに残ったサポーターから大きな拍手が贈られた。

reported by 板垣晴朗

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