仙蹴塵記

明治安田生命J2第41節 熊本戦・第一報 富樫敬真のゴールで先制。一時は追いつかれるも終了間際のフォギーニョ弾で上位対決を制す。2-1で5戦ぶり勝利

今季ホーム最終戦を迎えたベガルタ仙台は、前節・新潟戦から先発4選手を入れ替え。蜂須賀孝治、福森直也、フォギーニョ、富樫敬真が先発入りした。ゲームキャプテンは中山仁斗が務めた。

仙台は3-5-2でスタート。早速2分にチャンスを作る。真瀬拓海が競り合いながらも中島元彦につなぎ、中島も倒れずキープ。このパスを中山がシュートしたが、相手GK佐藤優也に防がれた。だが4分、今度は蜂須賀のスルーパスから富樫が抜け出し、GKとの一対一を制してゴール。富樫の今季11点目で、仙台が先制した。

1-0とした仙台は7分、フォギーニョが左サイドから攻め上がってシュート。これは相手に当たってゴール右に外れた。その後は中盤での競り合いが増えるが、仙台は相手にシュートを許さず試合を進める。26分、右サイドからつなぎ、富樫がゴール前に鋭いグラウンダーのクロスを送ったが、これは走りこんだフォギーニョには僅かに合わなかった。

43分には左からの横パスに走りこんだ蜂須賀がシュート。これは右に外れた。仙台は相手にボールを持たれる時間帯も落ち着いてパスをカットし、前半を1-0で終えた。

伊藤彰監督ハーフタイムコメント
・守備強度を落とさない。
・はっきりクリアし、セカンドボールを回収。
・起点を作ったらサポートして、追い越していこう。

仙台はハーフタイムを終えて、内田裕斗から石原崇兆に交代。48分、中山がゴール前でクロスを受け、ワントラップボレー。このシュートは枠外だった。60分には右サイドをコンビネーションで崩したが、真瀬のクロスは相手に当たってCKに。このチャンスでは決められなかった。

仙台がボールを持たれても試合の流れをつかんでいたが、75分、セットプレーから追いつかれてしまう。相手CKから菅田真啓に決められ、1-1とされた。

77分、仙台は福森と中山に代えて、若狭大志と皆川佑介を投入した。さらに79分にはレアンドロ・デサバトから梁勇基に交代。83分にはその梁の左FKから連続攻撃をしかけたが、熊本の守備に阻まれた。84分には若狭のクロスに皆川が合わせたが、これはゴールの上。85分には中島の強烈なシュートが飛んだが、ポストに阻まれた。しかし諦めない仙台は90+2分、遠藤のCKにフォギーニョが頭で合わせ、ゴール。サポーターの大声援を受け、仙台が2-1とした。

仙台はこのリードを守り、5試合ぶりに勝利。プレーオフ進出に希望を繋いだ。伊藤彰監督は「特に、前へのプレッシャーと、自分たちがボールを持ったときの推進力は、今日の前半はパーフェクトに近い戦い方ができた」と、いい進め方ができたことを評価する一方で、「2点目、3点目を取りにいく、しっかり決めきるところは今後の課題」と、一時は追いつかれたことについても言及。最終節とその先に向けて、気を引き締めた。

reported by 板垣晴朗

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