明治安田生命Ｊ２第32節 群馬戦・第一報 攻守とも良いところなく0-1で敗戦。自動昇格圏が遠ざかる厳しい結果に
明治安田生命Ｊ２第32節・群馬戦の会場である正田醤油スタジアム群馬は試合前から雨が降り続く生憎の天気。ベガルタ仙台は前節から先発メンバーを5人変更してこの試合に臨んだ。小畑裕馬、真瀬拓海、キム・テヒョン、遠藤康、皆川佑介が先発に復帰した。ゲームキャプテンは平岡康裕。
アウェイで仕切り直しといきたい仙台だが、試合の入りは苦戦。最終ラインの背後を群馬に狙われる展開が続く。12分には、左サイドでのパスミスから大ピンチに。小畑のセーブで防ぎ、こぼれ球に詰めた相手のシュートはクロスバーに当たって命拾いした。
その後も仙台は群馬が5バック気味になった守備態勢を崩せず苦労する。19分には氣田亮真と名倉巧が立て続けに混戦からシュート。だがどちらもブロックされた。逆に仙台は組み立ての途中でカットされてのカウンターから15分と20分にシュートを打たれたが、相手のシュートミスもあって助かった。
飲水タイムを挟んでも、仙台が厚い群馬の守備網に手を焼く構図は変わらない。相手カウンターに苦しめられた仙台は、41分に北川柊斗をペナルティーエリア内で倒し、PKを与えてしまった。絶体絶命のピンチだが、ここで風間宏希のPKを小畑がストップ。スーパーセーブに救われて失点は免れた仙台だが、45分に得たセットプレーのチャンスではフォギーニョのヘディングシュートが浮いてしまい、ゴールできず。0-0で前半を終えた。
原崎政人監督ハーフタイムコメント
・ラインを上げてコンパクトに。
・ボールを出したままにならないこと
ハーフタイムでの選手交代はなし。仙台は48分、氣田の左サイド突破から連続攻撃をしかけたが、遠藤のシュートはDFにブロックされた。前半より相手陣内でのプレーが増えてきたが、そこに落とし穴があった。54分、斜めのボールを見送って右サイドの裏に通され、さらにそこからのクロスを長倉幹樹に頭で決められた。仙台は先手を取られ、0-1とされた。
先制を許した仙台は、60分にフォギーニョと氣田に代えて吉野恭平と加藤千尋を投入。66分には名倉からフェリペ・カルドーゾに交代した。守りを固める群馬に対し、皆川とカルドーゾの2トップで打開をはかるが、まだシュートは遠い。72分に右サイドのパス交換から遠藤がシュートしたが、これは左に外れた。逆に75分にクリアミスから相手シュートを許したが、これは小畑が防いだ。
76分、仙台は左サイド遠目でパスを受けたカルドーゾが思い切ってシュート。だがこれは枠を外れた。77分と78分には途中出場の川本利誉に決定的なシュートを打たれたが、何とか防いだ。82分、平岡と皆川に代わり、佐藤瑶大と鎌田大夢がピッチに入った。
88分、カルドーゾが粘り、ポストを受けた真瀬がシュート。しかしこれは浮いてしまった。90+4分に遠藤のパスに加藤が合わせたが、これも枠を外れた。仙台は最後まで攻撃が噛み合わないまま90分を終え、0-1で敗戦。痛い連敗となった。
原崎政人監督は試合後の会見を「この時期に連敗してしまったことは、非常に痛い結果」と切り出し、振るわなかった内容を振り返って「攻撃を自分たちの距離でできなかった」「人はいても競れていない。際のところで足りていなかった」といった課題を多く挙げた。仙台はこの完敗から、立ち直らなければならない。
reported by 板垣晴朗