仙蹴塵記

明治安田生命J2第30節 金沢戦・第一報 前後半に2得点ずつで3戦ぶり勝利。ただし1失点などゲームコントロールに課題

先週までの欠場者が多く戻ってきたベガルタ仙台は、明治安田生命J2第30節・金沢戦で前節から先発メンバーを2選手入れ換え。フォギーニョと名倉巧が先発入りした。また、ベンチ入りメンバーも入れ替えがあり、キム・テヒョンや真瀬拓海が入った。ゲームキャプテンは平岡康裕。

仙台は4分に金沢からFKの折り返しで決定機を作られたが、これはゴール前での寄せもあってシュートが枠外。逆に8分、相手DFラインの背後に抜け出した中山仁斗がペナルティーエリア内で倒され、仙台がPKを獲得。9分に中山がこれを決めて今季11点目。仙台サポーターが久しぶりにシャンゼリゼを歌い、選手たちが内田裕斗とレアンドロ・デサバトのお子様誕生をゆりかごダンスで祝福。仙台が1-0と、先手を取った。

仙台は相手トラップのズレを逃さずボール奪取するなど、優勢を強める。18分、高い位置でのカットから中島元彦がミドルシュート。これはGK白井裕人に止められたが、跳ね返りを富樫敬真が頭で押しこんだ。富樫の今季10点目で仙台は2-0とした。

仙台は前半の飲水タイムに「リアラートだ!」と声をかけ合って仕切り直し。29 分、左サイドの連係でボールを運び、最後はフォギーニョがミドルシュート。これは浮いてしまった。その後前線まで繋がりにくい時間が続いたが、40分に攻めこんだ流れから中島がミドルシュート。これは左に外れた。前半最後の相手CKからの連続攻撃をしのぎ、仙台は2-0で試合を折り返した。

原崎政人監督ハーフタイムコメント
・ボールを取られるから守備をする、我慢してボールを動かす。
・立ち位置確保をサボらない。
・連動しラインを上げる。

ハーフタイムでの選手交代はなし。後半開始早々、仙台は佐藤瑶大のフィードを蜂須賀孝治が高い位置で落とし、これを受けた中山がシュート。これは白井に止められた。だが48分、高い位置で名倉がボールをカットし、それを受けた氣田亮真が遠目から思い切ってシュート。これが決まって仙台が3-0とした。氣田は今季6点目。

仙台は61分から立て続けにチャンスを作るが、左右それぞれのサイドからのシュートは相手のブロックに阻まれた。だが66分、FKのこぼれ球をシュート。これを中山がゴール前で軌道を変えて、この日2点目。4-0として点差を広げた。

仙台は3選手を一気に交代。70分、蜂須賀、富樫、内田に代わって真瀬拓海、皆川佑介、石原崇兆がピッチに入った。だが75分、仙台は勢いをつけるはずがゴール正面でミス。杉本大地と一対一を作られて、林誠道に決められてしまった。仙台は完封を逃し4-1とされた。

仙台は79分に豊田陽平の際どいヘディングシュートを許すなど、締まらない時間が続く。81分に平岡からキム・テヒョンに交代した。88分に金沢のカウンターから松本大弥のシュートを受けたが、これは杉本がセーブ。90分に中島から吉野恭平に交代した。だが直後にパスミスからカウンターを受け、なんとかフォギーニョが防いだ。

苦しい展開がアディショナルタイムも続いたが、90+5分に氣田がペナルティーエリア内で倒されこの日2本目のPKを獲得。皆川がこれを蹴ったが、白井に弾かれてゴールならず。直後に笛が鳴り、4-1で試合は終了した。

原崎政人監督は4得点の勝利にも「それ以上に多くのチャンスがあった」と引き締めることを忘れず、また失点を含め「ゲームコントロールのところが反省点」としたうえで、次の試合に視線を向けた。

reported by 板垣晴朗

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