「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

吉原楓人が2得点。前節敗戦の流れを断ち切る/高円宮U-18プレミアリーグEAST 第13節 柏U-18 vs 大宮U-18【レビュー】

高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024 EAST 第13節

柏U-18 2−1 大宮U-18

2024年9月7日 日立柏総合グラウンド 16:00KO

得点者:33分 吉原楓人(柏)、54分 丹野豊芽(大宮)、65分 吉原楓人(柏)

●スタメン

GK1栗栖汰志(C)、DF4福島大雅、6藤谷温大、36上原伶央、MF7黒沢偲道、8加茂結斗、10戸田晶斗、27沼端隼人、30長南開史、FW11吉原楓人、28澤井烈士

 

前節、鹿島に2−3で敗れ、優勝戦線から一歩後退。上位陣との勝点差を詰めて、再び優勝戦線に食い込むためには勝点3がマスト試合となった。

立ち上がりから攻勢を続ける中、32分にPKを獲得。澤井烈士(28番)のシュートはポストに直撃し先制の好機を逸する。

ただ、PK失敗直後の澤井の守備でボールを奪い返し、その流れの二次攻撃から吉原楓人(11番)が決めて柏が先制点を奪った。

右SBとしてスタメン出場した長南開史(30番)は中学3年生ながら、U-18に入っても全く遜色なく終始安定したプレーを見せた。さらに、この日チームが挙げた2得点に絡む圧巻の働きを披露した加茂結斗(8番)は高校1年生と、下の世代の活躍も際立っていた。

ピンチらしいピンチはほとんどなかったが、54分にはつなぎのミスが原因で同点に追いつかれた。ただ、チームは崩れることなく、65分には加茂のスルーパスに抜け出した吉原がGKとの1対1を冷静に制して勝ち越し弾を決める。

藤田優人監督が「どちらかというとポジティブなシーンの方が多く、内容としては満足」と試合全体を振り返ったとおり、リードを奪った後も危なげない試合運びを見せた。前節の敗戦を引きずることなく、リバウンドメンタリティーを発揮して2−1で勝ち切った。

 

試合終了後コメント

○藤田優人監督

「落ち着いた試合運びということで、『こういうことをしよう」とチームに提示をしている中で、どちらかというとポジティブなシーンの方が多く、内容としては満足です。あとは選手に話もしたんですが、澤井がPKを外した後に自分で取り返したんです。それが今、自分が求めていることというか、もちろん2点3点打ち込む選手は欲しいですが、ピッチの中でミスをした後にもう一度立て直せる選手というのは日頃から言ってます。それを彼が表現してくれました。外したときに気持ちが落ちてプレッシャーにいけない選手がいますけど、そうではなくて、そこでギアを上げられる選手になってほしいというのは求めています。その澤井の気持ちが勝ち越しにつながったと思いますし、今日は2トップが抜群でした。ものすごく連続性があり、前線がチーム推進力と勇気を与えたと思います」

 

○栗栖汰志

「まずはフィールドの選手がチームのために、勝利のために走ってくれて、やるべきことをしっかりやってくれたことが大きかったと思いますし、それが勝利につながったと思います。前節は後期の開幕戦で勝点差が3、すごく大事な試合で勝点3を取れなかったんですけど、次の週の(練習の)入りから、全員で声を出していこうというのを全員が求めていて、試合が近づくにつれて一人ひとりがリーダーシップを持ってやることができたから、今週は勝てるんじゃないかと感じていました、キャプテンという立場で自分がもっとチームを引っ張って、試合の中でも声だけじゃなくてプレーでも引っ張らないといけないし、ピッチ外の細かいところも自分が徹底してやることが繋がると思うので、そこをもう一度見つめ直して、まずは自分が良い影響を与えられるように、みんなを信じてやっていこうと思います」

 

○吉原楓人

「良い試合ができたと思います。確かに難しいゲームになり、最初に澤井くんがPKを外したときに、その後の守備がすごくて、それでチームも良い方向に行ったし、それで点も入りました。その後は同点にされましたけど、取り返せると思っていました。1点目は澤井くんの守備から、僕のゴールはだいたいワンタッチかツータッチなので、どこに来ても良いように準備をしていたら、良いところにこぼれてきました。2点目は、攻守の切り替えは藤田さんから言われているので、加茂くんが前を向いた瞬間に前に行けると思って、あとは決めるだけでした。加茂くんのパスが良かったです」

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