ネルシーニョ監督「システムを変えてからは決定機も作ったが、残念ながら最後ひっくり返すところまでは至らなかった」／J1 第34節 柏 vs 湘南【試合終了後コメント】

2022年11月05日 19時31分　
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○ネルシーニョ監督

「今日のゲームについては典型的なミラーゲームでした。お互いに狙っていたスペースや攻撃の形はよく似ていた部分があったので、個人のところでどちらがよりハードワークができるかというところが鍵になる展開を予想して入りました。前半、気の緩んだ時間帯に失点を喰らい、なかなか攻撃に出ていく形が思うように作れずに、相手に押し込まれる時間帯が長く続いた展開の前半だったと思います。ハーフタイムに入っていくつかのディテールを修正して、それでも後半入ってすぐ2点目を許してしまい、我々としては点を取りにいかなければいけない状況でしたから、3−5−2のシステムを4−4−2に変えて、システムを変えてからは決定機も作れていましたし、攻撃の形がいくつか作れていたと思います。流れも我々に向いて、優位にゲームを運べるようになったんですけど、残念ながら最後ひっくり返すというところまでは至りませんでした」

−シーズンの後半戦は失速しましたが、前半戦は非常に良い戦いを見せました。この戦いを1シーズン通して戦えるようになるために必要なこと、また来季に向けての改善ポイントはどのようなところでしょうか？

「これまでも強化とは今シーズンの振り返りも兼ねて話をずっとしてきているんですけど、今日のゲームを終える前にも少し話したのが、今シーズン全体を通して見た時に、後半戦の連敗が尾を引いたと、シーズンを全体を見たときに我々が前予想に反して、前期は非常に良い戦い方ができた、勝点を積めたというのはチームとしては評価できるところだと冷静に考えています。ただ、来季以降、より高みを目指して我々が戦っていくためには、然るべき補強が必要になってくる。今年のように後期に入って、前期とは全く違うパフォーマンスで失速しないように、やはり後期は色々な要因が重なってレギュラー格の選手がここぞというときに試合に出られない状況もありましたので、そこについては布部と話をしながら補強についてこれからも協議していくつもりです。チームにとって必要性に応じてリストアップしている選手の補強にこれから話を進めていきたいと思います。

以前、今シーズンのチームに期待すること、順位はどの位置ですかという質問をされたと思うんですが、もちろん我々としては4位以内に入りたいと、最低でも10位以内に入って今シーズンを終えたいと、それが今シーズンのひとつの目標だという話をしたと思います。最終的な順位としては7位で終わったと思います。我々が掲げた目標を完遂できたか、できなかったというと、10位以内という目標には届いたと考えることはできますけど、ただこれで我々が満足しているかというと、決してそういうことはなく、来季以降、今年以上の順位、今年よりも高みを見ながら戦ったいくためには補強が必要だと、そういうところで今、強化と話をしています」

−今日は真家選手をスタメンで使いましたが、その起用意図と、今年は真家選手、細谷選手、森選手、升掛選手と、若手のアタッカーが活躍しました。彼らの今季の評価について。

「まず、ヒデはこれまでも彼のトレーニングの取り組みを見ていて、試合に絡みかけた頃に怪我をして、そこからリカバーをして、復帰するまでに時間を要しました。怪我から復帰して、そこから彼はずっと出場機会を待ちながら献身的にやろうとしていたので、リーグ戦でも彼を起用して、パフォーマンスを見てみようという形で前半からスタートしました。プレーの質、技術はしっかりしたものを持っていますので、まだまだやらなければいけないこと、課題はあるんですけど、彼の直向きな努力の賜物だと思いますし、今後さらにJ1の舞台でやるためには、もっともっとやらなければいけないと思いますし、それに応えてくれると思います。

真大については、海渡、友護と若干違い、2019年から彼とは活動を共にしています。途中怪我もありましたけど、今シーズンは他のレギュラー格の怪我もあって、ほぼほぼレギュラーに定着したシーズンだったと思います。周りからも警戒される存在になってくれると思いますし、彼についてはまだやれると思いますし、期待しています。

海渡は今シーズンやってみて、本人が一番わかったと思います。やはり大学とは違って、プロのリーグですので、もっとモビリティが求められる、スペースの予測、ゲームの流れを読む、そういう予測の部分において、これまでとはレベル高いものを求められる、それは彼が実戦の中で感じてくれたと思いますし、そういう意味では非常に有意義な1年だったと思います。彼もよりゲームに絡んでいけるように、これからもさらに献身的にトレーニングに励んでくれると思っています。

友護は今シーズン、特にルヴァンカップで頭角を表した、良い活躍をした若手一人じゃないかと思います。彼のプレーの特徴は、皆さんご覧いただいてわかると思いますが、他の選手にはないものを持っています。あとは、より実戦の中で出場経験を積み、リーグ戦にも絡んでいけるような、そういう準備をしてほしいと思います。若手全体を見たときに、今シーズン我々にとって有意義な1年だったと言えるのではないでしょうか」